最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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新しい朝

遠前高校が全国大会を制した翌朝。私は新聞を読んでいた。

 

『完全無欠の剛球投手、風薙彼方!まさに風のように現れ、全国を制す!!』

 

スポーツ記事の一面にはこのように風薙さんが大きく掲載されていた。

 

「おはよー朱里ちゃん!それって今朝の新聞?」

 

「おはよう武田さん。宿舎の売店で買ってきたんだよ」

 

武田さんに朝の挨拶を済ませると、山崎さんと主将もこちらにやってきた。

 

「しかし……こうして新聞を見てみると、誰もが遠前高校の優勝を疑ってなかった印象があるな……」

 

「そうですね。県大会の時からやってくれるんじゃないか……って群馬の方では騒がれていたみたいですし」

 

そしてそれがより大きくなったのは初戦で私達と試合をした時だ。

 

「表向きには風薙さんと、イーディスさんと、真深ちゃんがその要因に大きく貢献してるんだよね?」

 

「そうだね。こうして文面にも書かれてる理由は、多分昨日の決勝戦にあるのかも……」

 

昨日行われた全国大会の決勝戦……遠前と白糸台の試合。この試合は歴史に残る熱戦とも騒がれていた。芳乃さんもかなり興奮してたし……。

 

「白糸台も惜しかったよね~」

 

「そうだね……。遠前が粘り勝ったって印象が強かったよ」

 

武田さんと山崎さんがそう言うけど、それは違う。確かに両チーム0点行進が続いていたけど、白糸台側はノーヒットだったし、遠前側はイーディスさんが3打数3安打と未だに打率10割をキープしてたし、風薙さん自身もまだ普通のストレート1本しか投げていない……。点数が拮抗しているように見えて、試合内容は白糸台の完敗だった……。二宮もそう言っていた。

 

「白糸台は出塁を許しても、後続の打者を新井さんが捩じ伏せていたし、遠前は言わずもがな……か。お互いにストレート1本で相手打線を抑えていたんだな」

 

主将が言った内容こそが、歴史に残る熱戦と騒がれた理由だ。風薙さんは他の球種を温存した状態で、新井さんはそもそも球種がストレート1本しかない……。この2人の差はこのように大きく出ている。

 

「でも白糸台も負けてなかったと思うよ。打たれたヒットの数も真深ちゃんのホームランを含めても5本だけだったし、出塁されても、盗塁を阻止していたし……」

 

ちなみにこれが私が1番びっくりした事だ。二宮の肩が滅茶苦茶強くなっていた……。要所のところで盗塁を試みたイーディスさんの二盗を二宮が阻止した。イーディスさんのスタートは決して悪いものじゃなかったのに、それを二宮の送球が上回ったのだ。

 

「そうだな……。試合も2対0という内容で、1番遠前の得点数が少ない。その点において流石と言うべきだな」

 

「そうですね……。他の高校は6点以上取られていました」

 

まぁ私達も3点に抑えていたし、投げていた川原先輩を褒めるべきだと思うけど……。

 

ちなみに遠前高校内でホームラン総数が1番多いのは草野さんだったらしい。まぁ上杉さんは県大会の準決勝まで出てなかったから、その差が出てたのかな?

 

「……今日から県対抗総力戦が始まる。監督が言ってたように、私達の目標は優勝あるのみ。頑張っていこう!」

 

『はいっ!!』

 

県対抗総力戦……まだまだ不安要素が沢山ある中での開催だけど、果たしてどうなる事やら……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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