空蟬の件から翌日。それぞれがそれぞれ風薙さんの豪速球対策を行っていく中、次の試合のミーティングが今晩行われる。
「さて……。明日は総力戦の2戦目だね」
「相手は高知選抜です。沖田土方バッテリーを中心に、攻守優れているチームとなります」
高知選抜……天下無双学園いる沖田と、沖田の相方である土方さんがとても厄介だった印象だ。
「スタメンの方は当日の皆の調子を見て決めるとして、何か質問はあるかな?」
調子次第とはいえ、スタメンを決めるコンセプトみたいなのはきっとある筈。大宮さんと坂柳さんは何を考えているのか……。
「……質問はないようだね。それじゃあ解散」
「室内練習をする方々は他の宿泊客に迷惑の掛からないよう心掛けてください」
解散という指示が出たので、私は空蟬完成の為の特訓を行う事に。もちろん雷轟達も一緒だ。
ブンッ!ブンッ!ブンッ!
「うぐぅ……!たなびく紙が鬱陶しい」
「足元を安定させて振ると、かなりマシになりますよ」
大村さんの教えを下に、今日も私達は日本刀を振る。なんかここだけを切り取ると、闇討ちを企んでいる悪人みたいだ……。
「あっ、本当だ!心なしか紙がたなびかなくなった!」
「その調子です遥さん!他の皆さんも頑張ってください!!」
アドバイスによって紙のたなびきが減り、あとは紙を一刀両断するだけなんだけど……。
「あー、全然切れない……」
「監督がやってるのを見る限りだと、簡単そうに見えるんですけどねぇ……」
「う~ん……。そうだ!白菊ちゃん、ちょっとお手本を見せてくれないかな?」
「私ですか?わかりました」
雷轟の提案によって、大村さんが空蟬を披露する事に。チームメイトである私と雷轟はともかく、番堂さんとゴウさんは敵側視点でしか見た事がないと思うから、間近で見て何かの参考になると良いだろう。
「……空蟬!」
ブンッ!
それは大宮さんのそれと遜色ない、神速のスイングだった。そしてもちろん……。
「ああっ!?紙が切れてる!」
「やりますねぇ!」
番堂さんとゴウさんは大村さんの空蟬に感慨を受けたようだ。
「ありがとうございます!実はつい先日に鈴音さんから免許皆伝の称号をいただきました!」
なんか免許皆伝の意味を取り違えている気がするけど……。
「う~ん……」
「遥さん?どうされましたか?」
「さっきの白菊ちゃんのスイングを私は参考にしてたんだけど、何が違うのかな着いて考えたいたんだよ……」
「遥さん……。上級者の動きを参考にする姿勢はとても素晴らしいものだと思いますが、それだけでは会得には繋がりませんよ」
大村さんの言う通りただ参考にするだけだと、意味がない。そこから自分なりのスイングを見出ださなければ……。
「それでは、各自休憩にしましょう!」
大村さんの一言により、私を含めた全員がへたり込む。つ、疲れた……。
(休憩の間にトーナメント表を見ておこう……)
私は大宮さんからもらったトーナメント表を確認する。私達埼玉選抜は高知選抜と対戦する訳だけど、その隣に気になる組み合わせを見付けたので、警戒しておく。
(東東京選抜と京都選抜の試合……か)
2戦目に私達が高知選抜に勝つ事が出来れば、どちらかと試合をする事になる。どちらも優勝候補だから、余計に気にしなきゃなんだよね。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
-
見たい
-
見たくない