最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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県対抗総力戦!埼玉選抜VS高知選抜④

『埼玉選抜の一ノ瀬選手、沖田選手に負けじと二者連続三振!高知選抜に流れを渡しません!』

 

『高知選抜はクリーンアップに入るので、一ノ瀬選手が、或いはバッテリーがどう対処するのか見物です』

 

「よーし!まずはこの沖田さんが高知選抜に勢いを呼びますよ~!」

 

張り切った態度で打席に立つ沖田。でも実際に沖田が始動役になる事はそれなりに多い。打率も6割前後はあるみたいだしね。

 

(一ノ瀬さん、慎重に行きましょう。まずは低めのカーブを……)

 

(はぁ……)

 

 

ズバンッ!

 

 

『ボール!』

 

(流石に振っては来ませんか……)

 

(沖田って性格の割には慎重なんだよね。面倒……)

 

一ノ瀬さんが面倒くさそうな顔をしている。まぁ沖田って打者としてかなり厄介だから、気持ちはわからなくもない。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

「おお……。良いコースに投げるなぁ……!」

 

一ノ瀬さんと沖田の勝敗も気にはなるんだけど……。

 

「武田さんはなんでそんなにグッタリしてるの?」

 

「ほら、ヨミちゃんは自転車で坂道を駆け登っているから……」

 

山崎さんが説明するも、イマイチ要領を得ない。何がほらなのかさっぱりわからない。なんか山崎さんが遠い目をしているのもよくわからない……。

 

「武田さんはあの六甲おろしを登ってるから……。いきなりそんな坂道を登っていたら、筋肉痛になるのは当たり前」

 

武田さんの隣にいる夜子さんが簡潔に説明してくれて、ようやく内容が少しわかった。六甲おろしって……確か兵庫県内で1、2を争うレベルのキツい坂道だったっけ?えっ……?そんな坂を自転車で登ってるの!?

 

「しかも今武田さんがやってるのは息継ぎなし坂登り。足腰に急激な負担が掛かってる」

 

なんか夜子さんからとんでもないワードが飛んできたんだけど?息継ぎなし坂登り?

 

「そんなの出来たら人間じゃないでしょ……」

 

「そう。だから私も人間を止めた……」

 

どうやら夜子さんは人外側に足を踏み入れた1人らしい。もしかして武田さんもそうなるのかな……?

 

 

カンッ!

 

 

『ファール!』

 

……試合に戻って、状況はカウント2、2。更に沖田が一ノ瀬さんの変化球にタイミングを合わせたところだ。やっぱり同じ球を、同じフォームで投げる人間の対処は身体で覚えているものなのかな?

 

「一ノ瀬さんが押されてるように見えるなぁ……」

 

「そうだね。まだ序盤だし、なんとか踏ん張ってほしいんだけど……」

 

グッタリしている武田さんと、武田さんを宥めている山崎さんが心配そうに一ノ瀬さんを見ている。同じ埼玉の仲間として、是非とも頑張ってほしいと思ってるんだろうね。私も同じ気持ちだし……。

 

 

カンッ!

 

 

『打ったぁ!沖田選手が捉えた打球は三遊間を抜けて、ヒットとなりました!!』

 

『上手くカーブに合わせましたね。僅かに芯からずれていましたが、もしも芯で捉えられていたら、間違いなくホームランだった一打です』

 

解説を聞く限りだと、ホームラン打たれてないってだけでおんなじかもね。まだ一ノ瀬さんは負けた訳じゃない。でも……。

 

「よろしくお願いします」

 

4番の土方さんは沖田を越える打者だから、危険度はさっきよりも増してるんだよね……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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