最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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県対抗総力戦!埼玉選抜VS高知選抜⑩

6回裏。ノーアウト満塁のピンチでクリーンアップに突入した事もあり、全員が一ノ瀬さんのいるマウンドへ駆け寄る。

 

「ふぅ……」

 

「一ノ瀬さん、大丈夫ですか?」

 

「怠いし、面倒だけど、大丈夫だよ。忌々しい事に、まだまだ体力に余裕があるよ。もう相手チーム全員滅びないかな……」

 

「あー、いつも通りの羽矢先輩ですね。相手打線を抑え切れるかはともかく、体調不良とか、ガス欠とか、無理をしているとかは一切感じられないです」

 

「そういえばシニア時代も彼女は何やらブツブツと呟いては、ネガティブオーラを全快にして、相手打線を抑えていたわ」

 

「ええ……。誠に遺憾ながらも美園学院を相手に、それで圧倒していたしね」

 

「と、とりあえず一ノ瀬さんは問題なしって事で良かと……?」

 

「……私も三森さん達や剛田さん程一ノ瀬さんを知ってる訳じゃないからなんとも言えない。それに本人も大丈夫って言ってたし、それを信じておこう。一ノ瀬さんもそれで良いですよね?」

 

「あっ、やっぱり大丈夫じゃないから、今すぐ早川や橘辺りと交代を……」

 

「今のは流石に私でも嘘だってわかったかも……。失投に気を付けて投げてください」

 

「な、なんで……?」

 

内野陣が元の守備位置に戻り、プレーを再開。

 

「羽矢さん!今度こそこの沖田さんが華麗なるバッチングをお見せしますよーっ!」

 

「なんでそんなに元気なの?元気溌剌オロナミンCなの?」

 

そういえば一ノ瀬さんと沖田って性格的に真逆なのに、どうやって沖田が一ノ瀬さんに変化球を教えてもらったんだろう?

 

「はぁ……。とにかく投げるか……」

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

(おお……!こんな場面なのに萎縮しないなんて、流石は羽矢さんですね!沖田さんも見習いますよーっ!)

 

(な、なんか羨望の眼差しを沖田から受けてる気がする……)

 

1球目はシュート。一ノ瀬さんの配球的に次に投げてくるのはシンカーだろうか?

 

 

カンッ!

 

 

『ファール!』

 

(うげっ……!やっぱ配球が読まれてる)

 

(どうします?配球変えます?)

 

(……いや、下手に配球を変えたら向こうの思う壺になるかも知れない。ただでさえ即席バッテリーなんだし、変に新しい配球は試みない方が良いでしょ)

 

(……了解しました)

 

ツーナッシングからの3球目……。

 

「これでくたばっちゃってよ……!」

 

物騒な一ノ瀬さんの発言は置いといて、投げられたのは1打席目に土方さんを三振に仕留めた高速カーブだった。

 

(おっ?これが土方さんが言ってたカーブですね?確かに今までの羽矢さんの球からすれば、かなり速い部類の球に入りますが、変化は大きくてわかりやすい。だから沖田さんはそれを張っていれば……!)

 

 

カキーン!!

 

 

「簡単に打てるって訳ですよ!」

 

(しまった……!)

 

「センター!!」

 

沖田が打った打球は中央フェンスに直撃し、長打コース。

 

「回れ回れーっ!」

 

結果は走者一掃のタイムリースリーベースとなった。沖田もかなり足が速いね。しかもそれだけじゃなく……。

 

 

カキーン!!

 

 

「前の2打席の借り、返させてもらいましたよ」

 

土方さんが痛恨の逆転ツーランを放つ。これで4対5か。かなりキツい展開になっちゃったなぁ……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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