『ありがとうございました!!』
高知選抜との試合が終わり、これから埼玉選抜は自主練か、次の試合の観戦を大宮さんに命じられている。そんな中私は……。
「了解……っと。席の方は大丈夫?」
「一応新越谷の皆が応援に来てくれていますので、そこに合流する形になります」
なんか二宮も一緒だったけど……。
「それなら良かった。余り遅くならない内に戻ってくるんだよ」
「はい」
大宮さんに了承を得たところで、早速観客席へ……。
観客席に行くと、芳乃さんが出迎えてくれた。一緒にいるのは木虎と初野、藤原先輩の3人だ。新越谷の皆は交代で応援に来てくれているみたいだ。そこに何故か二宮が交じっているけど……。
「お疲れ様!朱里ちゃん!!」
「まぁ私は特に何もしてないけどね」
精々ブルペンで肩を暖めていただけ。埼玉選抜の投手陣はハイレベルだから、そのまま投げ切る事が多いと思うんだよね。大宮さんと坂柳さんは贅沢に投手陣を使っていこう……という事で、先発と抑え、或いは先発と中継ぎと抑えの2通りのパターンを考えているみたいだ。私は先発、中継ぎ、抑えのどこに回るんだろうか……?
(或いは今の私は空蟬の取得練習をしてるから、野手として器用される可能性もある訳だけど……)
まぁそれはその時にならないとわからないか。なんか大宮さんに大切に温存されてるっぽいし、判断の難しいところだ。
「朱里さんはやはり次の試合の観戦ですか?」
色々考えていると、二宮が話し掛けてきた。
「まぁ勝った方が埼玉選抜の次の相手になる訳だし、昔馴染みが選ばれた代表の試合だし、是非見ておきたいと思ったんだよ。というか二宮もそうじゃないの?」
金原がいる東東京選抜と、清本がいる京都選抜……。奇しくも私達埼玉選抜が次に当たる相手だ。多彩な戦術を心掛けている東東京選抜と、とにかくパワー方面に全振りしてるんじゃないかと言われるレベルのパワーチームである京都選抜……どちらが勝っても、私達は次の試合も苦戦を強いられそうだね。
「まぁそうですね。和奈さんも、いずみさんも、一時期はチームメイトでしたから、そんな彼女達がどのようなプレーを行い、どのような成長を遂げているのかを見てみたいのです」
なんか二宮って妙に母性あるよね。背丈は小学生並なのに……。
「……朱里さんから失礼な視線を感じたのですが?」
「気のせいだよ」
しかも二宮が趣味にしている情報収集が活きているのか、妙に勘も鋭い。君のような勘の良い子は嫌いだよ!
「あっ、そろそろ両チームのオーダーが電光掲示板に公開されるよ!」
芳乃さんの言葉に全員が電光掲示板に注目する。まずは先攻の京都選抜のオーダーから……。
「1番のエルゼ・シルエスカさんと2番のリンゼ・シルエスカさん!アメリカからの留学生で、洛山高校でも同じく1、2番を任されている期待の星みたいだよ!」
「2人共安定した成績を残していますね。打強の洛山に在籍している割に小技を多様する事がありますが……」
芳乃さんの興奮気味の解説の後に、二宮が補足説明をする。この2人の解説がわかりやすいから、聞き入っちゃうよね。
「3番非道さん、4番清本とこの上位4人は洛山でも固定打順らしいね」
つまり京都選抜の監督も洛山での活躍ぶりを認めているという事だ。
「それよりも注目すべきは東東京選抜のオーダーです」
二宮の発言に再び全員が電光掲示板に注目する。
『えっ……!?』
二宮以外の私を含めた全員が東東京選抜のオーダーに驚愕した。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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