試合は進んで終盤の7回表。
「それにしても打ち合いが凄まじいわね……」
「お互いに引きませんからね。叩いては返し、叩いては返しで……」
「まさに一進一退の攻防が繰り返されていますね」
「両チームの投手が悪い訳じゃないっていうのがまたね……。他のチームが相手だったら、無失点で抑えられてたんじゃないかな?」
それぞれがそれぞれの意見を述べている中、京都選抜と東東京選抜のスコアは……。
『試合は7回に突入しました!しかしこの試合はかなり長く感じますね?』
『京都選抜も、東東京選抜も、ほぼノーガードで点を取り合っていますからね……。むしろ乱打線になっている中で、両チームの投手を1度も交代せずに、投げ合っている事を褒めるべきでしょうか……?現に他のチームが相手ならば、もっと失点を抑えられていた筈です』
『現在18対16で京都選抜がなんとか2点リードしております!一体残りのイニングで何点取るつもりなのでしょうか!?』
かつてない殴り合いだよね……。両チームの投手が1度も交代していないのは、他の投手に任せていると、下手すれば点差が離されかねないからだ。これは監督を含めたチーム全体の総意なんだそうだ。どちらが勝つにせよ、出来る事なら私達と試合する時はもうちょっと穏やかな展開になってほしい……。
カキーン!!
「先頭打者がホームランを打ったよ!」
「これで京都選抜の3点リードか……」
現状の京都選抜はどのタイミングで黛さんを出そうかと、タイミングを見計らっている感じがする……。
「ちょっと去年を思い出しちゃうわね……」
「去年の夏の全国大会……新越谷と洛山の試合ですか」
「あの時もヨミちゃんと黛さんの投げ合いに対して、打ち合っていたよね」
「その試合はデータで見ましたが……。まさかそれ以上の打ち合いが観られるとは思いませんでした」
木虎の言うように、京都選抜と東東京選抜はまさに野球史上に残る一戦をやっている。これ投手のメンタルとか大丈夫なのかな?
「それにしても……一体何点取れば、セーフティリードに繋がるのか、皆目見当が付きませんよ……」
「現状はリードしている京都選抜のペースではあるんだけど、東東京選抜も簡単には流れを渡さないし、どうなるのか……」
投手戦以上に見応えがある乱打線っていうのも凄いよね。両チームどの打者も、ヒット以上は打ってるし、ホームランも両チーム合わせて20本を越えてるし……」
本塁打数が両チーム合わせて20本とか明らかに可笑しいよね?京都府予選では凄まじい打ち合いを毎年繰り広げられているって聞いたけど、この総力戦で東東京代表もそれに当てられたんじゃないの?
「はぁ~。スコアの動きが目まぐるしいね」
「互いに投手の調子が悪い訳ではない筈ですが、打線がそれ以上に強力ですからね」
「……監督がどうしていずみ以外の8人を私達外国人選手で固めたのか、ようやくわかったわ」
「京都選抜との打ち合いを制する為……だよね?」
「まぁこんな極端なオーダーも最初で最後でしょう。ですので勝っていきたいところですが……」
「ん~」
「ひ、非道さん……」
「リードはうちがしてるし、この回に取れる点次第で、黛ちゃんに投げてもらおうかな~?肩は出来てる~?」
「だ、大丈夫です……」
「期待してるよ~?一応プランAで行く予定だけど、もしかしたらプランBも必要になってくるだろうから~」
「は、はい……」
7回表で京都選抜は5点追加。23対16とリードを7点に広げた。そして裏の東東京選抜の攻撃……。
「あっ、京都選抜の投手を交代するみたいですよ!」
「マウンドに上がったのは黛さんだね。京都選抜はここで逃げ切りを目指すつもりなのかも……」
今や洛山のエースとして登り詰めた黛さん……。多彩な変化球を投げる投手だし、先程までの速球系の投手とは対極だろうから、抑えやすくはなっているかもね。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
-
見たい
-
見たくない