最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

1712 / 1797
県対抗総力戦!京都選抜VS東東京選抜(観戦)⑤

マウンドに上がった黛さん。前に獄楽島で対戦した時は剃刀カーブにかなり苦戦した。まともに当てられた打者はかなり少ないし、東東京選抜がどう出るか……。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

「相変わらず切れ味抜群だね……」

 

「しかも今の1球は変化が1回だけのもの……。1回変化と、2回変化を上手く使い分けてるんだよ」

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

あれ……?

 

「今のスイング、なんか違和感があったような……?」

 

「朱里さんも気付かれましたか。今の空振りはボールの遥か下で行われていたものです」

 

「……という事は、打者が思っている程変化していないんだね」

 

「ああなると修正にも時間は掛からないでしょうし、捉えられるのも時間の問題ですね」

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!バッターアウト!!』

 

「三振には抑えたけど、座標が合い始めています。恐らく次か、その次の打者で確実に捉えるでしょう」

 

私達が大苦戦した剃刀カーブの2段変化に対して、こうも早くに攻略法を見付けようとしている……。やはり東東京選抜はレベルが高い。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!バッターアウト!!』

 

「今の打者は三振……という事は……」

 

「本命は次の打者ですね」

 

今三振したのが9番。なので次の打者は……。

 

「ツーアウトランナーなしだけど、アタシが打線に火を点けないとね☆」

 

金原か……。対応力も東東京選抜の中でもダントツで高い。このまま金原を抑える事が出来れば、京都選抜の勝利にかなり近付くけど……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……そうですか。ありがとうございます」

 

「2人はなんて?」

 

「あの2回曲がるカーブの座標は修正-15で間違いないそうです」

 

「OK♪じゃああとは座標に合わせて打つだけだね」

 

「頼みますよいずみさん。普通の女子高校野球のルールならば、この回で点を取れなければコールドゲームになってしまいます」

 

「あはは……。7点離されてるもんね。県対抗総力戦にコールドゲームがなくて良かったよ」

 

「向こうは投手を代えてきて、ここで畳み掛けるつもりですから、こちらとしてはそれを阻止する必要があります」

 

「任せてよ!ツーアウトランナーなしだけど、アタシが打線に火を点けないとね☆」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黛さんと金原の対決……。先程までの乱打線にならなければ、この打席が最初で最後の勝負になる。果たしてどうなるか……。

 

 

カキーン!!

 

 

「!?」

 

金原は初球から剃刀カーブをレフト方向に引っ張る。ポールの外側に切れそうだけど……?

 

『ファール!』

 

ファールにはなったものの、ホームランすれすれの当たりだ。やはり黛さんの球を攻略してきてるね。

 

「タイムお願いしま~す」

 

ここで非道さんがタイムを掛けて、マウンドに駆け寄る。一体どうしたんだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん~、やっぱ向こうは黛ちゃんの剃刀カーブを攻略してきてるね~」

 

「そうですね……」

 

「……あれを投げる~?」

 

「えっ?で、でもまだ未完成だって、非道さんが……」

 

「1打席に限れば多分なんとかなると思うよ~。折角7点もリードしてるんだし、ここで逃げ切りを目指すなら、あれが必要になってくるよ~?」

 

「そう……ですね。じゃあ、投げさせてもらいます……!」

 

「了解~。じゃああれを持ってくるね~」

 

「お願い、します……」

 

「ま、黛さん、非道さんは何を持ってくるんですか?」

 

「えっとね……?」

 

「お待たせ~」

 

「非道さん、それは……?」

 

「黛ちゃんの新兵器用の球だよ~」

 

「し、新兵器……?」

 

「まぁ内容は見てのお楽しみって事で~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワンナッシングからの2球目。黛さんが投げたのは……?

 

「えっ?何あれ!?」

 

「ぶ、分身してる……?」

 

傍目から見れば、球速のないストレートか、チェンジUPに見える。多分金原も同様に思っている筈だ。

 

「分身って……。ナックルボールじゃないよね?ならただのストレートかな?」

 

金原がストレートだと思い、スイングを始動する。しかし……。

 

「えっ?カーブした!?」

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

多少ブレているストレートだと思ってスイングしたら、カーブだった……。これまでの剃刀カーブとは全然違ったタイプの球だね。

 

「やられた~!まさかあんな球を投げてくるなんて……」

 

(……とか言いつつ、魔球を攻略しようとしている貪欲な視線を感じるね~。黛ちゃん、もう1球~)

 

(わかりました……!)

 

ツーナッシング。黛さんが投げたのは再び先程の球……。

 

(捕手は外角に構えてる……。2つにブレているのには驚いたけど、カーブだとわかれば、合わせ打ち出来るよね)

 

「もらったーっ!」

 

「……って思ってるんなら、まだまだ甘いよ~?」

 

金原がボールを捉えようとした瞬間……。

 

「なっ!?今度はシュート!?」

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!バッターアウト!!』

 

2球目と3球目に投げたのは同じ2つにブレた球……。そこからカーブとシュートが自在に投げられる球……。

 

(これは相当厄介な球だね……)

 

しかしどうやってあの2つの変化に非道さんは対応してるんだろうか……?

 

「う、嘘でしょ?確かに外角低めに構えていた筈なのに……!」

 

金原が非道さんの方に視線を落とす。すると……。

 

「な、成程ね~。ダブルミットで両変化に対応してるって訳かぁ……」

 

「その通り~♪」

 

どうやら非道さんは両手にキャッチャーミットを装着している……謂わばダブルミットスタイルで黛さんの球に対応していたという事だ。変化の法則がわからないと、東東京選抜が勝つのはかなり難しいんじゃないかな……?

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

  • 見たい
  • 見たくない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。