25対16で京都選抜が東東京選抜に勝利し、私達埼玉選抜の次の相手が決まった。
「埼玉選抜の次の相手は京都選抜ですか……。これは打ち合いになるかもですね」
「いや、それ以前の問題かもね……」
「朱里先輩?どういう事ですか?」
初野が私の発言に疑問符を浮かべる。確かに京都選抜の打線は凄まじいし、埼玉選抜も負けてはいない。しかし……。
「黛さんの投げる変化球……ですね?」
二宮の言う通り、黛さんが新たに編み出した魔球と呼ぶに相応しい変化球に対する対策の事だ。途中までは2つにブレるストレート、そこからカーブ方向に変化するか、シュート方向に変化するかが不確定で、対策としてキャッチャーミットで判断するというのも非道さんがダブルミットスタイルで対応してくるから、逸れも難しい……。
「……そうだね。一応今日の試合はビデオに撮ってあるし、それを埼玉選抜の全員に見せる。問題は黛さんの変化球に対する対抗策だよ」
攻略の鍵になるのは雷轟、番堂さん、ゴウさんの3人。更に乱打線になる事を考えれば、次のオーダーは打力に集中させた方が良いのか、それとも投手側をどうにかして、投手戦に持ち込むか……難しいところだ。
「とりあえず私は宿舎に戻るよ。色々とやる事もあるしね」
「お疲れ様です」
「次の試合も観に行きますからね!」
応援組の皆(+二宮)と別れて、私は宿舎へと戻る……。
「……というのが、京都選抜と、東東京選抜の試合のハイライトでした」
「わざわざ撮影ありがとう。私と有栖もテレビ中継で見ていたけど、次の相手……京都選抜戦も中々に骨が折れそうだ」
どうやら大宮さんと坂柳さんも私と似たような事を考えているらしく、打強でいくか、投手戦に持ち込むオーダーにするかで迷っているみたい。
「……次の試合、どうすれば勝てますかね?」
「難しいところだね。京都選抜の試合は2度共乱打線に縺れ込んでるし……」
「元々京都府予選そのものが乱打線ばかりですし、このような試合結果は必然かも知れませんね」
坂柳さんの言うように、洛山高校を始めとする打強チームの集まりなのが、ここ4、5年の京都府野球部の事情らしい。多分切欠の1つに大豪月さんが絡んでいるんだろうね……。
「乱打線に対抗する為にこちらも最大火力をぶつけるか、京都選抜の打線は鋭い当たりばかりを打ってきますので、守備対応が上手い人を入れるか……。2つに1つですね」
「次と、その次の試合はDH制だから、1人は打撃に専念してももらうけど……」
そういえば県対抗総力戦の内訳2戦はDH制らしい。4年前の県対抗総力戦では初戦と決勝戦に対して、今回は次の3回戦と準決勝がDH制ルールに当てはまる試合だそうだ。
「まぁその辺りは皆の守備練習を見てから決めようか。試合は明後日だからね」
守備を見て、大宮さんが判断するようだけど……。雷轟がDH枠に収める形で良いんじゃないかな?いや、でもここ最近はやらかしてないし、でもでもここ1番でやらかす可能性もあるし……。本当に難しいルールだよね。DH制は……。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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