準決勝前日。私達はニュースを見ていた。
『さぁ、県対抗総力戦もあと3戦、準決勝と決勝戦を残すのみとなりました!』
ニュース……と言っても、県対抗総力戦の進捗についてなんだけどね。
『残った3県1都のチームはそれぞれプロでも通用しそうな選手達が犇めいています!果たしてどの都道府県が優勝を飾るのか!?』
残っているのは二宮達がいる西東京選抜、兵庫選抜、風薙さん達がいる群馬選抜、そして私達埼玉選抜……。それぞれがそれぞれの強豪と試合して、勝ち抜いた猛者だ。
そんな兵庫選抜は群馬選抜と、埼玉選抜は西東京選抜という組み合わせが準決勝のカードだ。
(私達の試合は2試合目。準決勝に向けて色々やっておかなきゃいけない事もあるんだけど……)
明日は群馬選抜と兵庫選抜の試合を観に行くかな……。
「……朱里ちゃん?」
「なんでもないよ」
(……明日の事は明日に考えるとして、今は空蟬取得の為に頑張ろう)
テレビの電源を切って、私達は特訓を再開した。
そして翌日。予定通り私は群馬選抜と兵庫選抜の試合を観に来た訳だけど……。
「やっほー朱里☆」
「朱里ちゃんもこの試合を観に来たんだね」
「私が言えた事ではありませんが、試合前なのですから、準備を整えた方が良いのでは?」
金原、清本、二宮の3人と遭遇した。本当に二宮が言えた事じゃないよね!
(まさかこの3人と試合を観る事になるなんて……)
世の中何があるかわからないものだよね。
「群馬選抜と兵庫選抜……。どんな試合になるか楽しみだね~☆」
「どっちも優勝候補って言われてる県だもんね……。特に兵庫は前の県対抗総力戦の優勝都道府県だし」
「ハイレベルな試合が観れそうだけど……。ねね、どっちが勝つと思う?」
金原がこの試合の勝者はどっちの県か聞いてきた。正直オーダー次第で内容が大きく変わる気がする……。
「群馬選抜の先発投手にどちらをぶつけるか……。それによって試合結果は変わってくるでしょう」
「どちらかって……?」
「風薙さんか、ウィラードさん……。正直この2人のどちらかに投げさせないと、群馬選抜の勝ちはありません」
「そ、そうなの……?」
清本が驚きながら二宮に尋ねているけど、これに関しては私も同意見だ。兵庫の高校はかなりレベルが高いからね。埼玉、東京、大阪なんかと比べても、兵庫の高校は頭1つ抜けている。
「ウィラードさんが投げるのなら互角、風薙さんが投げるのなら……群馬選抜の圧勝ですね」
「「あ、圧勝!?」」
二宮の発言に再び驚く清本と金原。まぁ……これも正直私は似たような意見かな。兵庫選抜は強力な打線が揃ってるけど、それでも風薙さんには届かないだろうし……。
「あっ、両チーム出て来た」
「ぐ、群馬選抜の先発投手は……?」
整列の為に両チームが総出で出動。整列の後にポジションに付く群馬選抜。投げるのは……。
「風薙さん……。これは決まりましたね」
「だね」
私と二宮の予想が覆る事はなく、試合は0対5で群馬選抜が兵庫選抜を降した……。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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