ブラックホールズとの試合は0行進で進んでいる。正直奇跡以外の何者でもないよねこれ。相手はフィクションとは言え、プロ選手も混じってるんだよ?高校生もいるけど、もろに主力選手だよ?そんな連中を相手に私の球が通用してるのは可笑しいって!
(まぁ二宮のリードありきなのはわかってるけどさ……)
多分二宮がいなかったら、私はバカスカと打たれてたと思う。偽ストレートも簡単にタネが割れてたと思うの。それをさせない二宮のリードはなんか安心する……。山崎さんも見習いたいくらいだって言ってたし。
『アウト!チェンジ!!』
「朱里さん、チェンジですよ」
「うん……。今行く」
試合は終盤……。今から8回が始まる。
「7回終わって、両チーム0点……か。やっぱりあの子達は強いね。フィクションを越えようとするその意思が強さの源なんだろうね」
「私達にとっては彼女達がヒーローなんだよ。だからこの試合もきっと勝つさ」
「…………」
「…………」
「……?イーディスも真澄もどうかした?」
「いやいや……」
「なんであたし達は戦わないで、モニターでのほほんと試合を観てるのよ!?」
「仕方ないだろう?明美たっての希望なんだから……」
「そんなの無視して捕縛すれば良いのに……」
「わざわざ戦うつもりはないって言ってるんだし、正直私も無駄な体力は消費したくないし、折衷案って事でね」
「あんた5年前に比べて本当に変わったわよね……。あの時は試合が行われてる時もこの場所でジオットと殺り合ってたじゃない」
「それに私はあの方と違って何の力もない普通の人間なんだよね。取り柄と言えば、逃げ足が速いくらいでさ……。それでもジャジメントの残党が私に従ってくれたのは、あの方の意思を私が継いでたからと……まぁ最終的には利害の一致ってだけだよ」
「…………」
「まぁ色々と聞きたい事もあるんだろうけどさ?今は試合観戦に集中しようよ。前に話したと思うけど、私は野球を観るのが好きなんだ」
ズバンッ!
『ストライク!バッターアウト!!』
8回表。先頭の打者をなんとか三振に抑えた。次は4番打者だ。
「…………」
(圧が凄い……。あの4番打者はこれまでの打席で雷轟達スラッガー顔負けの打球をガンガン打ってたから、心臓に悪いよ……)
しかも意表を突いたセーフティバントとかも仕掛けてくるし、粘りにも長けている……。4番打者ってホームランを打つだけじゃないって改めてわからされたよ……。
(ここの選択に負けると、向こうの打線が爆発すると思っていてください)
(おお怖い……)
とにかく抑えるしかない。私も正直限界が近いから、このイニングで降板させてもらおう……。
カキーン!!
ヤバい……!
『ファール!』
(た、助かった……)
(朱里さんの球威が落ちてきていますね。このまま粘られると、この打者で交代せざるを得ません)
なんとかファールで済んだけど、次も同様にファールで済むかわからない。
(仕方ないか……。二宮、この打者に全力を注ぐよ)
(……了解しました。武田さんの準備は出来ているみたいですので、思い切り投げてください)
(ありがとう……)
二宮からの許可も出たし、この打者に私の全てをぶつける……!
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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