最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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特別試合?未来と魔球とジンルイ④

8回裏。出来ればこの回でリードして、9回を抑えて勝ちたいものだ。

 

「ふー……。よし、それじゃあ行ってくるね☆」

 

この回は1番からの好打順。軽く深呼吸を終えた金原が打席へ立つ。相手投手からは総合で何本かヒットは打ててるし、得点まで繋げないかな……。

 

「それにしても朱里ちゃんがあんな凄い球を投げるだなんて思わなかったよ」

 

「本当だよ!まるで魔球……必殺技の如しだったよ!」

 

おおぅ……。雷轟が芳乃さんばりに興奮してるな……。まぁ雷轟は野球漫画が好きだし、こういうのにもどこか憧れがあったのかも知れないね。

 

「あれってまた投げられんの!?」

 

そしてそんな雷轟ばりに興奮しているのが中村さん。何?もしかして勝負してほしいの?こんな状況なのに?

 

「それは難しいでござろうな」

 

中村さんの質問に答えたのはネクストサークルで待機している村雨だった。やっぱり村雨はこの現象に何か心当たりがあるんだね?

 

「どういう事?」

 

「朱里殿が最後に投げたのは紛れもなく魔球でござるが、あれは朱里殿の中の様々な想いがエネルギーとなり、具現化したものでござる。しかも1度投げると身体に掛かる負担は相当なもの……。朱里殿がまた先程の打者を抑える時と同等の想いを抱えた上で、しっかりとエネルギーの補給をしないと投げるのは不可能でござる」

 

以上、村雨の解説でした。投げたのは私だけど、事細かに解説してくれたので、物凄くわかりやすかった。というか今の私にそんな事が起きてるんだね。なんか人間を辞めちゃった気分だよ……。

 

「でも随分と詳しいね静華ちゃん。まるで静華ちゃんもそうだったかのような説明だったよ」

 

「まぁ実際に魔球を投げていた時期もあったでござる」

 

「えっ?そうなの?」

 

「シニア転向する前に入っていたエクスリーグチームに1年間いたのでござるが、その時に。初めて投げた時は朱里殿と同じ感想を抱いたでござるよ……」

 

村雨にも私と同じように魔球を投げていた時期があったらしい。まぁ特に驚きはないよね。だって村雨だし……。

 

「ちなみに静華ちゃんが投げた魔球っていうのは朱里ちゃんみたいなやつ?」

 

「似て非なるものでござるよ。朱里殿が光輝く魔球なら、自分は風のように捉えようのない魔球でござる」

 

「へぇ~!魔球って色々種類があるんだね!」

 

というか世界の命運が掛かっているのに、こんなに和気藹々としてて良いんだろうか?外では世界各地で大変な事になってるんでしょ?

 

「まぁ変に緊張するよりは良いと思うよ」

 

私の疑問に大宮さんが答えてくれた。どうやら顔に出ていたみたいです……。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!バッターアウト!!』

 

「ああっ!?」

 

先頭の金原が三振になってしまう。粘っていただけに、かなりもったいない。

 

「くぅ……!最後の最後でまた球速を上げてきたんだけど!?」

 

「でも静華ちゃんと瑞希ちゃんが言ってた攻略法がなかったら、きっと私達の誰もが打ててなかったと思うよ……?」

 

「まぁ女子高生に投げる球じゃないからねぇ……」

 

金原が言うように、あの投手はプロでも打ちあぐねる球速を堂々と私達に投げている。平均球速は163~166キロで、最速は170キロだそうだ。流石漫画の主力選手……。

 

(でも村雨と二宮のお陰でこうして抗えている……!)

 

だからきっと逆転してみせる……!

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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