最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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特別試合?未来と魔球とジンルイ⑧

9回裏。この回は……。

 

「瑞希ファイトーっ!」

 

「が、頑張って瑞希ちゃん!」

 

二宮の打順から……。ここまでノーヒットだけど、あの二宮がこのまま終わる訳がない。

 

「なるようにしかなりませんが、行ってきます」

 

金原と清本の声援に対して相変わらずの無表情で、それでいて冷静な二宮。こんな姿に何度も助けられたもんね私達は……。今は味方だけど本来は敵な訳だし、敵に回るとこれ以上に厄介な選手はいないよ。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

初球ストレートを見逃し。豪速球が飛んできても、二宮は眉1つ動かさない。ここまで来るとちょっと怖いまである……。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

2球目も見逃し。

 

「ちょ、ちょっとちょっと!まるで打つ気が見られませんよ!?」

 

「まぁ今日日女子高生に投げる球じゃないし、仕方ないんじゃないの?」

 

「でも打てる人は打ってるでしょ!?」

 

今言い合ってるのはゴウさんと番堂さん。この2人は二宮をよく知らないから、こんなやりとりも仕方ない。もしも二宮と面識がなかったら私も同じ反応してたと思うし……。

 

「す、凄い言われてるね。瑞希ちゃん……」

 

「まぁ仕方ないよね~。付き合いの長いアタシ達でも瑞希の行動がわからない事もあるし。でも……」

 

「この打席の二宮は確実に繋ぐ事を意識してるね」

 

「繋ぐ事……?」

 

「どういう事ですか?」

 

「見てればわかるよ」

 

 

カンッ!

 

 

『ファール!』

 

「始まったね~☆」

 

「そうだね。この場においては味方で良かったよ……」

 

敵に回って何回か対戦相手になってからは何度も何度も辛酸を舐めさせられてるし……。

 

「は、始まったって……?」

 

「二宮のカット打ちだよ。今から数球は粘るつもりだね」

 

「す、数球って……。相手は170キロ投げる投手ですよ!?」

 

まぁゴウさんの言う事は間違いじゃないね。でも二宮はやる気だし……。

 

 

カンッ!

 

 

『ファール!』

 

「何が瑞希をそうさせるのかな?」

 

「私の推測だけど、二宮の動体視力がそうさせてるんじゃないかな?あの速球に対しても難なく着いて行ってるし」

 

ちなみにまともに170キロのストレートに対応しようとすると、腕が折れる。そうならないためにも私達は腕の使い方を工夫してるんだよね。

 

あとは鍛え方とか。二宮の場合(清本にも言える)は小柄な割に凄く鍛えられてるんだよね。それが飛距離を伸ばす為じゃなくて、カット打ちを極める為だそうだ。二宮らしい。

 

 

カンッ!

 

 

『ファール!』

 

今のファールで5球目か……。二宮も力負けしてる様子がないし、最高記録の30球を越せるか、リトルかシニアでチームが一緒だった人達は私も含めて期待してしまうよね。

 

「…………」

 

(相手投手が魔球を投げる事まで考えると、粘り過ぎも良くないですね。それなら……)

 

「…………?」

 

二宮がネクストサークルに立ってる武田さんを見てる?武田さんに何かあるのかな?

 

(先程の静華さんの話と、武田さんのコンディションを考慮すると……)

 

「この辺りで決め打ちですね」

 

 

カンッ!

 

 

次の1球で二宮は二遊間を抜ける当たりを打った。

 

『セーフ!』

 

二宮がヒットを打った事によってノーアウト一塁のチャンスだけど……。

 

(なんで二宮は途中でカット打ちを止めたんだろうか……?)

 

多分二宮にしかわからない何かがあるんだろう。それも……。

 

「よーし!私も続くよ~!」

 

次の打者である武田さんに何かを見出だしているようにも見える。二宮は何が見えてるんだろう?

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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