最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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あるべき場所へ

『ゲームセット!!』

 

「やった!あの子達の勝ちよ!!」

 

「試合を決めたのはやっぱり必殺技だったわね」

 

「朱里と武田がここ1番のところで覚醒してくれたのが大きかったね。まぁ2人共突発に発揮したものだったし、2度やれと言われればそれも難しいけど……」

 

とある一室では天王寺、イーディス、神室真澄、そして今回の騒動の黒幕である矢部明美が試合を観戦していた。

 

「…………」

 

「あんたの野望はここで終わったわ。罪を一緒に償いましょう?」

 

イーディスが明美に罪を償うべきだと説得を試みる。

 

「はぁ……。また負けたかぁ……。ジオット様の仇が取れると思ってたんだけどなぁ?仲間達も一部を除いて全滅したし、ドリームマシンはもうないし……。敗因はあの子達が魔球と魔打法をそれぞれ放った事にあったね」

 

「朱里も武田も心の内に秘めてる想いは同じなんだよ。そしてそれこそが世界を救う大きな切欠となる……。やっぱり最後に勝つのは正義のヒーローなのさ」

 

「……で、悪は破れる運命にある……と。世の中上手くいかないものだね」

 

矢部明美と天王寺がそのように会話をしていると……。

 

 

ピシッ……!

 

 

突如、この場所にゲートが出現した。

 

「えっ……」

 

「ゲート!?」

 

「なんでこの場所に……」

 

突如開かれたゲートに疑問を持っていたが、いち早く矢部明美が開かれたゲートの意味に気付いた。

 

「そっか……。そうなんだね」

 

「明美……?」

 

「来いって事なんだね?あの方の……ジオット様のいるであろう場所に繋がってるんだよね!?」

 

矢部明美がゲートに乗り込もうとすると、天王寺が今までになかった表情で矢部明美を止める。

 

「止めろ明美!そのゲートの先がジオットのいる場所とは限らない!危険だ!!」

 

「仮にこのゲートの先にジオット様がいなかったとしても、私は探し続けるよ。私はあの人に救われたんだから……」

 

矢部明美はそう言ってゲートの中に入った。

 

「待てっ!」

 

「行っちゃったわね……。ゲートが段々閉じていく……」

 

「くっ!逃がすか!!」

 

「待って天王寺!」

 

ゲートに入った矢部明美を追おうと天王寺もゲートに入ろうとすると、それをイーディスが制止した。

 

「止めるなイーディス!ここで明美を逃がす訳には……」

 

「だからあたしが行く……!あんたはこの世界にいなくちゃいけないのよ!あの子達の為にも……。お願い、だから……!」

 

悲痛に歪んだ表情で説得するイーディスに天王寺はゲートに入るのを思い留まり、イーディスにその役目を譲った。

 

「……っ!わかったよ。でも無理はするな。必ず戻ってこい!」

 

「もちろんよっ!」

 

必ず戻ると約束したイーディスは矢部明美を追う為にゲートに入り、その瞬間にゲートは閉じた……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

武田さんのサヨナラツーランによって私達はあのフィクション達に勝った訳だけど、なんか釈然としない……。

 

「むぅ……!」

 

武田さんも唸っている。どうせなら表の回で抑え切りたかったし、武田さん本人も何がなんだかわからない状況下で出たホームランだからね……。

 

「と、とりあえず試合には勝ったのよね!?」

 

「そうね……。過程はどうあれ、私達はフィクションを越える事が出来たのよ」

 

ウィラードさんの言葉に上杉さんが続く。もしも再試合になったら、絶対に勝てないであろう相手に勝つ事が出来たんだ……って!?

 

「痛い痛い痛い痛い!?」

 

「朱里ちゃん!?」

 

「ど、どうしたの朱里!?」

 

「な、なんかよくわからないけど、体中がものすごく痛い!」

 

魔球を投げた事と言い、今感じる全身の痛みと言い、一体私の体に何が起きてるの!?

 

「痛い痛い痛い痛い!?」

 

「ヨミちゃん!?」

 

「こっちでは武田さんも苦しんでますよ!?」

 

「この2人に共通する事って何……?」

 

どうやら武田さんも私と同じ現象に陥ってるみたいだ。原因不明の痛みに苦しんでいる……。

 

「朱里殿と武田殿はそれぞれ魔球と魔打法を放った……。その副作用だと思えばわかりやすいでござる」

 

「静華さんも5年前は同様に?」

 

「左様。5年前は同様に痛みに悶えてたでござるよ」

 

二宮と村雨が私と武田さんの体中の痛みについて考察していた。あとなんでそんなに冷静なの君達!?

 

「…………」

 

「あっ!?」

 

「フィクション達が……」

 

「ブラックホールへと戻っていく……」

 

あとで聞いた話によると、あのフィクション達があるべき場所へ帰ると同時に、私と武田さんに宿っていた必殺技も同時に消滅したらしい。やっぱり普通に野球をするのが1番だよね。

 

「それよりもいつになったらこの痛みはなくなるのーっ!?」

 

武田さんの叫びに同調する形で私も痛みに悶えている。本当に身体のあちこちが痛くて死にそうだ……。

 

ちなみにこの間に風薙さんが意識を取り戻し、雷轟と和解をしたという感動的なシーンがあったみたいだけど、私と武田さんは痛みに苦しんでいてそれどころじゃなかった……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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