最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

189 / 1797
番外編 二宮瑞希の白糸台生活 秋~春へ33

3回裏。新越谷の先頭打者は雷轟さんですが……。

 

『ボール!フォアボール!!』

 

敬遠していますね。徹底的に歩かせるつもりでしょうか?

 

「どうやら雷轟は歩かせる方針でいくようだな」

 

「割り切ってる……」

 

それがバッテリーの判断だというなら仕方のない事かも知れませんね。

 

 

コンッ。

 

 

5番の岡田さんが送りバントを決めてワンアウト二塁。スコアリングポジションにランナーが溜まりましたね。そして6番の藤原さんへの1球目に……。

 

「三盗……?」

 

「小林はかなりの強肩の筈だが……」

 

「雷轟さんにとってもそれは折り込み済みでしょう。それに良いスタートを切っています」

 

『セーフ!』

 

いくら強肩でも不意を突く事、ある程度の走力と走塁技術がある事、良いスタートを切る事で盗塁そのものは難しくないでしょうね。

 

「これで新越谷側はスクイズの択も出来ましたね」

 

 

ズバンッ!

 

 

『ボール!』

 

2球程ウエスト球を投げ、その内の1球はホームスチールを試みていました。揺さぶってますね。

 

「カウントはツーボール、ワンストライクか……」

 

「和美達が少し不利」

 

「梁幽館バッテリーと朱里さんとの読み合い勝負になっていますね。秋大会の影森戦での雷轟さんがちらついて迂闊な動きが見せられない分朱里さんが有利になっています。そして朱里さんもそれがわかっているので、有利のままにボールカウントが取れます」

 

唐突なホームスチールからのバク宙は何よりも相手バッテリーの意表を突いていました。

 

「影森戦での雷轟か……」

 

「確かバク宙してた……」

 

「野球を初めて間もない雷轟さんだからこそ、出来るアクロバティックな走塁です」

 

「それはそういう問題でもないような気がするが……」

 

雷轟さんにとっては最適解という部分においてはこれが正解のような気もしますけどね。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

これでフルカウントですか。お互いにとっても次が勝負ですね。

 

 

カンッ!

 

 

藤原さんが放った打球は三遊間を抜けました。何にせよこれで同点ですね。

 

「同点に追い付かれた……」

 

「相手の方が1枚上手だった……。今の打席からはそう思ったな」

 

相手バッテリーを揺さぶる行動は監督の藤井さんやマネージャーの川口さんよりも朱里さんの領分な気がしますね。

 

「雷轟さんの盗塁、藤原さんの打撃、そして指示出し……。今回は朱里さんの思惑通りに事が運びましたね」

 

「早川が指示を出していたのか?」

 

「雷轟さんの盗塁に関しては朱里さんが1枚噛んでいると思いますよ。影森戦でも雷轟さんの三盗とホームスチールは朱里さんが指示を出していました」

 

まぁ朱里さんにとってもバク宙は予想外だったと思いますが……。

 

「早川はコーチや監督に向いているかも……」

 

「それには私も同意見だが、早川は選手としても優秀だからな……」

 

(そう考えると川越シニアの環境が如何に良かったかを物語ってますね……)

 

指導者として最高峰の六道さんがシニアの監督をやっていましたからね。元々はリトルの監督でしたが、朱里さんが肩を壊すまではリトル一の投手に育てられていました。そう考えると、朱里さんのいる環境はかなり良いものとなっていますね。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

  • 見たい
  • 見たくない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。