最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 二宮瑞希の白糸台生活 秋~春へ36

試合は7回裏。

 

「この回を抑えれば、新越谷にリベンジが出来るな」

 

「でも1点差しかないから、油断が出来ない……」

 

「加えてこの回はクリーンアップから始まりますからね」

 

今の吉川さんにとって確実に危険なのは雷轟さんだけでしょう。

 

「それにしても外野に妙なシフトを敷いているな」

 

「レフトはほぼ定位置だけど、センターはレフト寄りに寄ってるし、ライトに至っては1番端を守ってる……」

 

ライトに静華さんがいるからこそ出来る芸当ですね。三森3姉妹がいる時の外野シフトに似ていますが、超人的な走力の持ち主が1人しかいない場合の配置でしょうか?

 

(本来なら静華さんはセンターを守らせるのがベストではありますが、敢えてそうしている可能性も考慮しておくべきですかね)

 

あとは静華さんのポリシーとか……?

 

「これは右中間に打つよう誘っていますね」

 

「誘っている?」

 

「確かに新越谷側はポッカリと空いている右中間に打てば長打となるだろうが……」

 

 

カンッ!

 

 

今現に中村さんが右中間へと打球を放ちましたね。バットコントロールはピカ一でしょうか。ですが……。

 

 

バシィッ!

 

 

『アウト!』

 

「このように右中間への打球を静華さんに処理させて、静華さんの守備範囲を見せ付ける為だと思われます」

 

「これは実質右中間を村雨1人で見ているようなもの……」

 

「恐ろしい守備範囲だが、味方だと頼もしいな」

 

ワンアウトとなり、4番の雷轟さんですが……。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ボール!フォアボール!!』

 

敬遠で歩かされます。どうやら雷轟さんは徹底的に歩かせる判断のようですね。その判断が吉と出るか凶と出るか……。この局面で問われます。

 

「ゾーンに入ったとて雷轟は抑えられないという判断のようだな」

 

「和美の性格上調子に乗って勝負に行きがち……」

 

「だから小林のリードも合わせた敬遠なのだろう。雷轟はゾーンに入った吉川でも抑え切れないと踏んだ結果だ」

 

吉川さんの性格的にもしかしたらゾーン状態に入れば雷轟さんを抑えられる……と思っていそうですが、それを小林さんによって抑制されている訳ですか。しかし梁幽館全体から吉川さんは『そういう性格』だと認定されているような気がしますが……。

 

 

カンッ!

 

 

5番の岡田さんが初球から打っていきますが……。

 

「打球はサード正面……!」

 

「ここで併殺を取れれば、梁幽館が勝利する……!」

 

確かにお二方の言うように併殺を取れれば、新越谷は負けてしまいます。サードはセカンドへと送球……。

 

(ここで負けるようなら、今の新越谷は警戒する必要はありませんね)

 

しかしそれで終わらないのが新越谷です。意地を見せてくださいよ?

 

 

ズバンッ!

 

 

『……セーフ!!』

 

これは雷轟さんの意地ですね。ヘッドスライディングで二塁へと飛び込み、セカンドのタッチとほぼ同時でしたが、判定はセーフ。岡田さんも一塁へと辿り着いていますし、これでワンアウト二塁ですね。

 

『アウト!』

 

……と思ったのも束の間。藤原さんが大きい当たりを打ちますが、結果はセンターフライ。今度はちゃんとセンターが処理しましたね。

 

「何にせよあと1人……!」

 

「だが二塁・三塁のピンチだ。踏ん張れよ吉川……!」

 

ツーアウト二塁・三塁の状況で打席に立つのは朱里さんです。この場にいずみさんと和奈さんがいればミーハーのように騒ぎ立てそうな場面になりましたね。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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