最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

288 / 1797
番外編 二宮瑞希の白糸台生活 2年目春⑨

二宮瑞希です。新宮寺さんが投球練習を始めるそうで渡邉さん、斎藤さん、香菜さん、陽奈さん、日葵さん、新井さんに見てもらう事になりました。ちなみにバンガードさんは大星さんと打撃練習に勤しんでいます。

 

「新宮寺の投球練習か」

 

「はい。香菜さんの話によれば、一戦級でも充分に通用するみたいですからね。それに……」

 

「それに?」

 

「…………」

 

「斎藤さんへ発破を掛けられたら、一石二鳥どころじゃないアドバンテージが得られますから」

 

「……相変わらず恐ろしいよ。おまえは」

 

私は普通にチームの為を思っているだけなんですけどね。

 

「捕手役は渡邉なんだな?」

 

「同じ学年の方が良いでしょう。バッテリーとして長く付き合うのなら、ゆっくりと時間を掛けられますからね」

 

香菜さんの話によりますと投手としての練習はまだ始めたばかりのようですが、果たして……?

 

 

ズバンッ!

 

 

「は、速い……」

 

 

ズバンッ!

 

 

「制球も良いな。渡邉が構えたところに投げている……。成程。1軍に上がる訳だ」

 

「基本的に新宮寺さんは野手としての採用ですが、これなら中継ぎ起用も視野に入りますね」

 

 

ズバンッ!

 

 

「スライダーか。曲がりも悪くないし、球速も速いから、高速スライダーとしても使えそうだ」

 

 

ズバンッ!

 

 

「シュートですね。逆を突く球を覚えるとは、投手として本気で頑張ろうという意気込みが伝わってきます」

 

「というか飲み込みが早過ぎるな……。これは私達投手陣もうかうかしてられん」

 

「あとは斎藤さんがどう思っているか……ですね」

 

(斎藤さんが新宮寺さんを良きライバルと認識しているか、目の上のたんこぶだと思っているか……。モチベーションの上下がどのように働くかによって、斎藤さんの今後が大きく左右されるでしょう)

 

もしも斎藤さんがここから2軍3軍に落ちていくのなら、1年生の投手陣は新宮寺さんを中心に添える事になるでしょうね。

 

「しかし新宮寺はこれで野球未経験か……。未経験者を白糸台に寄越すとは何事かと思っていたが、その辺りは二宮の眼が如何に慧眼なのかが伝わったよ」

 

「天王寺さんが野球初心者を一戦級の選手に仕立て上げた事を思い出したんですよ。野球未経験の初心者の人がまるで本来野球をやるべきだったと思わせるような……。そういう人材をあの人は見付けていました」

 

「新越谷の雷轟や大村みたいな選手だな。あとは清澄の刀条や鏑木を中心としたチームも確か宮永……照さんの妹以外は初心者集団の集まりだし」

 

「清澄の選手達に比べても、新宮寺さんは頭1つ以上は抜けているでしょうね。中学までは運動部3つを掛け持ちしていましたから」

 

「私も新宮寺の過去について少し調べたが、あれはアスリートの才があるとかそういう次元じゃなかったな」

 

「3つの部活全てが日本代表クラスの成績を残したフィジカルを白糸台の環境で野球一辺倒に集中させれば……」

 

「怪物と呼ばれる選手が誕生していく訳か。とんでもないな……」

 

そう考えると新宮寺さんを採れたのはかなり幸運でした。彼女を他の高校に行かせると、最悪私達の敵になっていた可能性もありますからね。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

  • 見たい
  • 見たくない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。