二宮瑞希です。いよいよ清澄との試合が始まりますね。
「今日は清澄高校との練習試合だ。昨年の夏大会で全国準優勝を果たした実力を持つ……。心して掛かるように!」
『はいっ!』
「それではオーダーを発表する」
新井さんが発表したオーダーはこちらになります。
1番 ショート 日葵さん
2番 セカンド 陽奈さん
3番 キャッチャー 渡邉さん
4番 センター 新宮寺さん
5番 サード 鍋墨さん
6番 ピッチャー 斎藤さん
7番 ファースト バンガードさん
8番 レフト 香菜さん
9番 ライト 私
1、2年生で固めたオーダーですね。この9人以外は3年生になっています。
「私は出場しても良かったのですか?」
「まぁ後進の育成が主な目的だからな。3年生にはまだ夏がある」
理由そのものは理解出来ますし、私は納得もいきます。ですが試合に出られない事を不満に思う人もいる訳で……。
「ちょっと!なんで私がベンチスタートなのさ!?」
このように大星さんが駄々っ子になってしまっています。
「……おまえは話を聞いてたか?この練習試合は後進の育成が最優先なんだよ。監督もそう言ってたしな」
その後進が9人ギリギリなのは気掛かりですけどね。鍋墨さんが1軍に上がってくれて良かったです。
「あの……。私が代わりましょうか?」
「駄目だ。理由はさっきも言ったし、大星には最上級生として我慢を覚えるべきだ。多少は大人になってもらわないと困る」
鍋墨さんが気遣いで代わろうとしましたが、新井さんがそれを一蹴。正論ですね。
「むぅー!真琴の馬鹿!」
「なんとでも言え。1人の気持ちよりも、大多数の気持ちだ。孤独な王様は徒党を組んだ民衆には勝てない」
これも正論ですね。余程の自身家でも、一致団結したまとまりに屠られる事もよくありますからね。
「真琴のミュミャリャツァオビュビュンピピュプリャプピフンドシン!!」
「うおい!?言って良い事と駄目な事があるぞ!どさくさに紛れて私の黒歴史を叫ぶな!」
久し振りにその呼び名を聞きましたね。ミュミャリャツァオビュビュンピピュプリャプピフンドシンというのはかつての新井さんの黒歴史であり、白糸台を敗北に導いた戦犯としての罰でした。
「ミュミャリャツァオビュビュンピピュプリャプピフンドシン……?」
「新宮寺さんは気にしなくても良いですよ。あれは新井さん自身の問題であり、罰であり、戒めなのですから……」
「は、はい……」
そういえば新宮寺さんの名前も『まこと』と読むのでしたね。漢字こそは真琴と真で違いますが、口ではわかりません。新宮寺さんにとってはとばっちりですね。
(それよりも清澄のオーダーですね)
まずは捕手に宮永さん、セカンドに鏑木さん、ショートに刀条さん、センターに片岡さんと、センターラインに守備を固めています。三森3姉妹を彷彿させる布陣ですね。
(そして投手は夢乃……となっていますね。私がデータで得ている夢乃さんで間違いなければ、中学軟式で野球をやっていました)
そしてその夢乃さんで間違いなければ……この試合、色々と面白いものが見られそうですね。
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