最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 二宮瑞希の白糸台生活 2年目春⑳

二宮瑞希です。斎藤さんは新井さんに打たれてから、多少マシな球を投げるようになりました。

 

 

ズバンッ!

 

 

相も変わらずど真ん中しか投げられてないですが……。

 

「ねーねー。もう打っても良い?」

 

「良いぞ。あくまで1球だけ見てほしかっただけだからな。あとは好きにやれ」

 

大星さんには事前に1球だけ見逃してほしいと言っていましたが、よく言う事を聞いてくれましたね。

 

「白糸台の為に……と言ったら、渋々ながらも納得してくれたよ」

 

……というのが、大星さんを説得した新井さんの言葉です。なんだかんだ大星さんもチームの事を考えてくれているのですね。

 

「それでどうだ?さっきまでと比べて、今の1球は……」

 

「……先程までよりかはマシですね。清澄との試合で投げた時くらいにはなっています」

 

とは言ってもど真ん中しか投げられない事実は変わりません。2球目もど真ん中です。

 

(ふーん?まぁまぁの球投げるじゃん。ミズキが目を付けるだけの実力は備わってるんだ)

 

 

カキーン!!

 

 

「まぁこの淡ちゃんには通用しないけどねー!」

 

大星さんは斎藤さんのストレートを捉えました。しかし打球はライト線に切れていき……。

 

『ファール!』

 

ファールとなりました。大星さんにしては珍しくさっさと決めに行きませんでしたね。

 

「大星の奴……遊んでるな」

 

「格下相手に発動する大星さんの悪い癖ですか……」

 

大星さんは格下相手に実力を発揮しない傾向にあります。新井さん曰く遊んでいる……との事ですが、私目線では何か別の理由も含まれていそうですね。

 

 

カキーン!!

 

 

『ファール!』

 

今度はレフト線へ切れてファール。左右広角に打てるとアピールしているように見えますね。

 

「……まぁ今回のあいつの場合は鬱憤を晴らしているように見えるな」

 

「鬱憤……ですか」

 

「多分清澄との試合に出たかったんだろうな。照さんの妹も打席で見たかったっていう想いもあるだろう」

 

感情の起伏が激しい大星さんですが実力は本物で、既にいくつものプロ球団が獲得に動いているそうです。白糸台の4番を張ってるだけの実力は兼ね備えている……という訳ですか。

 

 

カキーン!!

 

 

『ファール!』

 

またもやファール。レフト線、ライト線、レフト線……と、1球毎に反対方向へと流し打ちしています。

 

「ねぇ。サイトーだっけ?こんなんじゃつまらないよ。もっともっと全力で投げてよ。その球を打ち砕いてあげるから……!」

 

大星さんが斎藤さんに威圧しました。髪がウネウネと動いていますが、どういう仕組みになっているのでしょうか?

 

「……っ!」

 

(またど真ん中……!)

 

 

カキーン!!

 

 

『ファール!』

 

「どうしたの?こんなものなの?白糸台は……特にミズキはサイトーに期待してるんだよ?あんまり失望させないでよね?」

 

大星さんは私がスカウトしてきた選手に注目しているようですね。そういえば渡邉さんも、新宮寺さんも、大星さんは積極的に絡んでいます。

 

(でも段々と良い球を投げるようになってきたね……。追い込めば追い込む程に、力を発揮するタイプなのかな?)

 

次で10球目になるでしょうか。再びど真ん中に投げられます。

 

(……まぁ及第点かなー。あとはミズキの仕事だよ)

 

 

カキーン!!

 

 

10球目にして、ようやくセンター方向への打球を放ちました。打つ前に大星さんと目が合ったのが、少しだけ気になりますが……。

 

(まぁ私は私の仕事をやっていきましょう)

 

その為には他の打者の話を色々と訊きましょう。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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