最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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バンガード「番外編、始まりマース!」

香菜「ああっ!私の台詞が奪われた!?」

瑞希「別に貴女の台詞でもないでしょう……」

日葵「今回は私達1年生の日常だよ!」

陽奈「正確に言えば二宮さん以外の4人の練習風景……ですね」


番外編 二宮瑞希の白糸台生活 日常編①

二宮瑞希です。1軍は自由練習という事ですので、私もそれなりにやりたい事をやっています。

 

「ふぅ……。とりあえずこれで一段落ですね」

 

今日はノートパソコンを使って他校の情報収集を行っています。都大会も近いので、西東京周辺の高校を中心に集めました。

 

(あとは投手陣の調整ですね。今年は新井さんが次期エース候補に成長しているので、大会が始まるまでの練習試合で何試合か投げさせたいのですが……)

 

その辺りは監督や神童さんと要相談です。

 

「瑞希ちゃん、作業終わったの?」

 

「一応はこれで一段落ですね」

 

少し休憩したら全国の強豪校の情報も集めておきましょう。私にとって夏大会は既に始まっています。

 

「じゃあ私達の練習を見てほしいんだ!」

 

「達……?鋼さん1人の練習じゃないんですか?」

 

「本当ならそうしたいんだけど、そうするとまた日葵ちゃんやバンちゃんと取り合いになっちゃうし、それならいっそまとめて見てもらおうと思ってね♪」

 

成程成程。つまり私の負担が5倍に増えるという事ですね?可愛い外見とは裏腹に鬼のような提案をしましたね。これでは自由練習という名の強制労働ではないですか……。

 

「……良いですよ。2軍グラウンドに行きましょうか」

 

「やった!」

 

ここで断っても私が了承するまで鋼さんは張り付いてくるでしょう。それならこの場で折れてしまった方が負担は少ない筈です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2軍グラウンドに辿り着くとバンガードさんが満面の笑みで私に抱き付いてきました。それに便乗して日葵さんも抱き付いてきます。正直暑苦しいです……。

 

「ミズキさん!会えて嬉しいデース!」

 

「瑞希ちゃん、来てくれてありがとう!」

 

「2人共、練習するので離れてください……」

 

これでは私が来た意味がありません。私はバンガードさんと日葵さんのマスコットではないです。

 

「二宮さん、今日は来てくれてありがとうございます」

 

陽奈さんが一礼してそう言う。それは良いので、私を抱き締めている2人を止めてください。貴女の役目はこのじゃじゃ馬達の抑止です。

 

「2人共、瑞希ちゃんに抱き付きたい気持ちはわかるけど、早く練習しよ!時間は有限なんだからね!」

 

「はーい!」

 

「名残惜しいデスが、仕方ないデスね。瑞希さんの為にもこの場は離れておきまショウ!」

 

鋼さんの言葉によって2人は私から離れた。私に抱き付きたい気持ちとはなんでしょうか。まるで理解が出来ません……。

 

2人が離れたところで、早速4人をまとめて見られる守備練習から……。

 

「では守備練習といきましょうか。それぞれポジションに付いてください」

 

私の合図で鋼さんが投手、陽奈さんと日葵さんがそれぞれ二遊間、バンガードさんがレフトに付きました。

 

「二遊間が揃っていますし、まずは連携から入りましょうか。鋼さんはセカンドかショートが一塁に送球する際にファーストへとカバーに入ってください」

 

「うん!」

 

「では6、4、3のダブルプレーからいきましょう」

 

 

カンッ!

 

 

ポロッ。

 

「あうっ……!」

 

「日葵さんは守備そのものは上手いのですが、ここぞと言う時の捕球に難がありますね」

 

「うん……。ガールズでも気を付けてって言われたよ」

 

「そこを克服すれば姉の陽奈さんにも負けない守備力が身に付くでしょう。そうなれば連携の際に陽奈さんの助けにもなります」

 

「陽奈お姉ちゃんの……。うん!頑張る!」

 

「日葵……」

 

双子の姉妹で二遊間というのは普通の人が守るよりも相性が良さそうですので、日葵さんの苦手を克服すればあの三森3姉妹に匹敵する守備力が身に付く……と思います。それも日葵さん次第ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

守備練習もそこそこに、次は打撃練習です。

 

「ここはワタシの独壇場デース!」

 

 

カキーン!!

 

 

「私だって負けないよ!」

 

 

カキーン!!

 

 

打撃練習になるとバンガードさんと鋼さんがマシンを相手に次々とホームラン級の打球を連発しています。それとは逆に……。

 

 

ガッ……!

 

 

「くっ……!」

 

先程の守備練習でお手本となった陽奈さんが難色を示していました。

 

「……陽奈さんは打撃が余り得意そうに見えませんね」

 

「転がすだけならなんとかなるのですが、あの2人や日葵のようにはいきませんね……」

 

ガールズでの陽奈さんの成績を見る限りだと内野安打やセーフティバントでの出塁が多く、1番を打っていたみたいですが……。

 

「陽奈さんには陽奈さんなりの役割があります」

 

「私なりの……役割……」

 

「無論前に飛ばす事も大切ですが、陽奈さんの場合は案外繋ぐバッティングの方が向いているかも知れません」

 

あくまでも私が見て思った事です。佐倉姉妹が所属していたガールズの監督とは意見が食い違う可能性がとても高そうです。

 

「……ありがとうございます二宮さん。課題が見えてきました」

 

「役に立てたのなら、なによりです」

 

陽奈さんは憑き物が堕ちたかのようなスッキリとした表情をしていました。

 

(日葵さんと陽奈さん……。ガールズの時と打順を逆にしてみるのも面白いのかも知れませんね)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本日最後の練習は鋼さんの投球練習。鋼さん自身が課題にしている制球力の上昇を試みていますが……。

 

 

ズバンッ!

 

 

「う~ん、なんか微妙だなぁ……」

 

「変化球のコントロールが思うようにいっていない感じがしますね。まずは1つずつしっかりと投げられるようにしましょう」

 

「うん!」

 

鋼さんの投げるストレートは速く、制球力もあるので、都大会を勝ち抜けるくらいには通用する可能性があります。流石にストレートだけだと通用しないと鋼さん自身がわかっているのか、スライダーを投げられるようになっています。横、縦、斜めと良い具合に打者を困惑させる球種を持ってますね。

 

(ここから鋼さんが変化球を覚えるとしたらカットボールかチェンジUPか……。育成の幅が広がりますね)

 

まぁ今は投げられる球種に全てを注ぐようにさせましょう。新しい変化球は今投げている変化球が通用しなくなった時にまた考えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そろそろ2軍の練習終了の時間ですね。切り上げさせましょう。

 

「皆さん、そろそろ練習終了の時間ですので、片付けに入ってください」

 

「はーい!」

 

「もうそんな時間ですか……。時の流れは早いですね」

 

「まだまだ投げ足りないなぁ……」

 

「こうなったら早く1軍に上がってfreedomな練習をしたいデース!」

 

それぞれがそれぞれの想いを抱いて1軍昇格を目指しています。私もあのように必死になれたのでしょうか……?もしも私のポジションが捕手じゃなければ、彼女達と切磋琢磨してたのでしょうか……?

 

「ミズキさん、なんだか暗いデス。smileが大切デース!」

 

「……笑うのは苦手なんですよ」

 

(そういえば私が最後に笑ったのはいつでしたっけ……?)

 

まぁ今となってはどうでも良い事ですね。




香菜「…………」

瑞希「…………?」

香菜「……瑞希ちゃんって笑わないの?」

瑞希「そうですね。笑うような事がありませんので」

香菜「そっか……」

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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