最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 二宮瑞希の白糸台生活 2年目春21

二宮瑞希です。その後5~8番打者に対してもど真ん中しか投げられず、4人共初球でホームランにしました。新井さんと大星さん以外は初球打ちしてますね。

 

(この1打席勝負は白糸台の野球をしているのではなく、斎藤さんへの荒療治……。好球必打で来た球を捉えるだけですね。新井さんと大星さんは思うところがあるのか、何球かファールにしていましたが……)

 

それはさておき、いよいよ私の番ですね。

 

「よろしくお願いします」

 

「………!」

 

「………!」

 

私が打席に入った瞬間、渡邉さんと斎藤さんの顔が強張りました。私は特に何もしていない筈なのですが……。

 

「タ、タイムお願いします!」

 

「わかりました」

 

渡邉さんがタイムを掛け、斎藤さんの元へ駆け寄って行きます。何故これまでタイムを掛けなかったのでしょうか……?

 

「さ、斎藤さん。どうしたの……?」

 

「あの先輩からとんでもない圧を感じた……。全てを見透かされているような、この機会もあの先輩が仕組んだものだって考えると、身体が震えてくるんだ……」

 

(確かに二宮先輩から感じられるオーラは威圧感的なそれとはまた違う……。隅々まで視られているような、相手の事を知ろうと視ているんだ。斎藤さんが感じたのはそれだろうし、私も同じ気持ち……。今までの打者はただ強打者だという観点からど真ん中へと失投し打たれてた。でも二宮先輩は違う)

 

「……勝負を避ける?そうしても私は責めないけど」

 

「……それは嫌だ。あの先輩が私の為にこんな機会を設けてくれたんだ。だから逃げる訳にはいかない……!」

 

「斎藤さん……」

 

何を話しているのでしょうか?部分的にしか聞こえませんね……。

 

「……わかった。後悔しないように投げてきて」

 

(とは言っても、結局ど真ん中にしか行かないだろうけど……)

 

「ありがとう……」

 

どうやら作戦会議は終わったみたいですね。渡邉さんが戻ってきました。

 

「もう大丈夫です。お願いします!」

 

「こちらこそお願いします。良い勝負にしましょう」

 

渡邉さんの表情からは覚悟を決めたように伺えますね。そしてそれはマウンドにいる斎藤さんも同じ……。

 

(もしかしたら私が思い描いているのとは別のアプローチで一発病を克服しようとしているのかも知れませんね)

 

一発病は思わずど真ん中へとすっぽ抜けて、力ない球が行く事を指します。これまでの斎藤さんはそのすっぽ抜けを難儀していましたが……。

 

(新井さんがホームランを打った球以降は少しずつ球威を上げていっていますね)

 

そしてこれまでの打者を相手にしてその打者は全員ホームランを打ってきた訳ですが、新井さんと大星さん以外は初球打ちでした。

 

私のこの打席で少しは何か見出だせると良いのですが……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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