二宮瑞希です。私達は海に浸かっています。
「さて……地獄の練習メニューその1はまずこのぶら下がっているロープに登ってもらう」
ぶら下がっている複数のロープ……。登るにはバランス感覚が重要となりますね。
「さぁ始めろ!」
社長の号令で縄登りが始まりました。
「こ、これ結構キツいかも……」
「バランス取るのが大変……」
ロープに登るのはかなりの危険を伴います。良識のある人は決して真似をしてはいけません。
「あはは!これ楽しーい!」
「なんか木登りをしてる気分になるわね……」
「こんな不安定な木登りなんてないわよ」
木登りの気分で登っている人もいます。特殊な訓練をしないと、挑戦してはいけません。
「や、やっと登れた……」
「これで全員……かな?」
10分程経過し、全員が登ったのを確認します。途中で落ちた人はいないようですね。
(まぁこの程度で終わるなら、そもそも地獄と称しないでしょう)
「ほう?登るだけなら、然程苦戦はしないという訳か……」
「もちろん!私達だって毎日厳しい練習してるんですよ!」
雷轟さんが熱く語っていますが、恐らくまだこれで終わりではないでしょうね。
「成程な。だが本当の練習はこれからだぞ?」
『えっ!?』
「ま、まだあるんですか!?」
「当然だ。ただロープに登るだけなら、中学生でも出来る。言っただろう?まずぶら下がっているロープに登ってもらう……と。登ってそれで終わりだとしたらとんだ甘ちゃん共の集まりだな」
地獄と呼ばれるには軽いと思っていましたが、ここからが本番だった訳ですね。
「練習メニューその1は両腕でぶら下がり、その体勢で耐え抜くもの……通称鯉のぼりだ。30分間ぶら下がった状態でいてもらうぞ」
本来の鯉のぼりとは向きが異なりますが、今この状況下が鯉のぼりと呼ばれるのに相応しくなっている訳ですね。
「先程までに比べて段違いにキツいと思っているだろう……。この練習は両腕の筋肉、持久力、忍耐力を鍛えるものだ。ちなみに去年の秋頃に洛山野球部の部員達の中で半数以上はこの練習をクリアし、それ以外の者達は再びこの島に訪れ貴様達と同じようにこの練習メニューをこなしている」
「ちなみにもしも誰かがその洛山部員達と同じように力尽き、海に落ちてしまった場合はどうなるのですか?」
私は気になっている事を尋ねました。私達は洛山の部員ではないですからね。
「仮に貴様達が途中で力尽きて海に落ちた場合は……貴様達に『根性無し』の烙印をくれてやろう。洛山野球部の部員達は年に1回、一部の連中は年に2回はこの島に訪れては私の地獄の練習メニューをこなしている……。貴様達のような甘ちゃん共がどこまで粘れるか見せてもらおうか?」
その一部の人達の中には和奈さんもいるでしょう。和奈さんと差別化が出来るよう、私の方も頑張らなくてはなりませんね。
「あと25分だ!気張れ愚か者共!!」
社長の口が悪いのは、飴と鞭を使い分けているからでしょうか?
「……そこまで!!」
「お、終わった~!」
「腕が千切れるかと思ったよ……」
(誰も落ちずにクリアするとはな……。やはり中々骨のある奴等が集まっているみたいだ)
「この縄登りからの鯉のぼりを最終日以外毎日やってもらう。覚えておけ!」
この修練は最終日以外毎日行われるようです。かなり鍛えられるので、筋力強化にはもってこいですね。進んでやろうとは微塵も思いませんが……。
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