最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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瑞希「今回で新越谷と柳大川越の練習試合は終了ですね」

朱里「二宮と神童さんが裏側でどう見ていたかがよくわかる(かも知れない)試合だったね」

朱里(文のコピペ感が半端ないけど……)

瑞希「それでは始まります」


番外編 二宮瑞希の白糸台生活 試合観戦編④

試合は4回裏。武田さんはここまでパーフェクトを決めており、今打席に立っている1番の大島さんとの対戦も武田さんが有利なように見えますが……。

 

 

カンッ!

 

 

「武田の球を上手く捌いたな。今打った奴は3月の試合では見ていないから1年生か……。柳大川越も優秀な選手を獲得してるようだ」

 

「今年柳大川越に入った1年生は朝倉さんを慕っている人が多数いるらしいですよ」

 

「朝倉の野球に惹かれたか、それとも人徳か……」

 

或いはその両方……ですね。投球技術も、カリスマ性も、神童さんは朝倉さんに劣っていないと思うのですが……。

 

「あれ……?」

 

「遥ちゃん!?」

 

……少し目を離していた隙に雷轟さんがトンネルをしていましたね。

 

「センター!!」

 

しかし朱里さんがいち早くセンターにカバーの指示を出し、センターの岡田さんが雷轟さんの後ろへ回り込みました。

 

「どうやら新越谷は雷轟がエラーをする前提で立ち回っているようだな。これもある意味では信頼されているな……」

 

「カバーも早かったですし、これはランナーも下手に進めませんね」

 

その後連打が続き1点返されるも、新越谷は武田さんの奮投と味方守備の助けもあって、後続の打者は上手く切りました。このまま新越谷が逃げ切ると良いのですが……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし5回裏。柳大川越の打線が武田さんを捕捉え始め、遂には逆転を許しました。

 

「柳大が逆転したか……」

 

「落ち着いて1人1人処理していればあのバッテリーが抑えられない相手ではなかったと思いますが……」

 

2点のリードを活かし切れなかったのがキツいですね。今の大野さんからは得点は望めなさそうですし、これは決まりましたか……?

 

「確かに大野にホームランを打たれた球は些か不用意だったな。まぁ名捕手も完璧ではない……って事か」

 

「完璧な野球をする人なんてそう多くはありません。私が知っている限りでは貴女と朱里さんくらいです」

 

朱里さんにはまだ多少の欠点がありますが、神童さんには一切の隙を感じません。私と2歳しか年が違わないのが嘘みたいです。

 

「いや、私はそこまでの投手じゃないぞ……?」

 

訂正しましょう。神童さんは少しばかり鈍いみたいです。

 

「……いきすぎた謙遜は嫌味になります」

 

「なんで!?……しかしおまえがそこまで言う早川のピッチングも見たかったな」

 

「この試合は全て武田さんに任せるつもりでしょうね」

 

朱里さんが出るとしても、代打での出場になるでしょう。新越谷が逆転すれば朱里さんのピッチングも見れそうですが、望み薄ですね。

 

「じゃあそろそろ帰るか?」

 

「いえ、試合は最後まで見ましょう。私も朱里さんと一言二言話したい事がありますし」

 

勝負は最後まで何が起こるかわかりません。如何にして負け筋を消すかも大切です。

 

「そうだな。折角だから私も新越谷野球部に挨拶しておくか」

 

神童さんが新越谷野球部に挨拶……?何を話すつもりでしょうか?

 

「……それよりも柳大川越は投手を交代するみたいですね」

 

「そのようだな。この局面でリリーフを任せられるのは柳大川越には1人しかいない」

 

大野さんはセンターに入り、マウンドに上がるのは……予想外通り朝倉さんでした。

 

「おっ、やはり朝倉が出て来たな」

 

「そういえば昨年の夏の柳大川越は朝倉さんが中心になっていましたね」

 

先程も言ったように、朝倉さんを慕っている1年生が今の柳大川越には多いです。ここから更に結束力高まっていくのでしょうね。 

 

「ああ、4試合で失点は僅か3点……。これは全国でも上のレベルだ。私も朝倉の球みたいに速い球が投げられたら良いとも思っている」

 

神童さんの欠点2つ目は自己評価が低いところがあります。この辺りは朱里さんみたいですね。 

 

「……貴女は今のままでも良い投手ですよ。ツーシームは先発の大野さん以上で、複数の変化球を操る……。技巧という言葉は貴女の為にあるようなものです」

 

「はっはっはっ!持ち上げるのが上手いな。おまえは今までもそうやって多くの投手を成長させたに違いない」

 

神童さんの発言にまた顔が熱くなりました。不意に来るのはやはり慣れませんね……。

 

「……試合を観るのにに集中しましょう」

 

(また照れてる。可愛い奴め)

 

神童さんの欠点3つ目は無自覚に人をたらし込むところですね。成程。神童さんは性格面に難があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試合は最終回の7回表まで進み、朝倉さんが出てからは新越谷sideはまだボールを前に飛ばせていません。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!バッターアウト!!』

 

8番の川口さんが粘りましたが、結果は三振。あとは雷轟さんに託されたと思っていたのですが……?

 

「……代打で朱里さんが出て来ましたね」

 

「打順は雷轟のところ……。初心者とは言え期待値は雷轟の方が高いんじゃないのか?」

 

「朱里さんはバッティングも並以上はあります。朝倉さんは速球派ですし、この対決は面白いものが見られるかも知れませんね」

 

確かに神童さんの言うように雷轟さんの方が期待値は高いでしょう。しかしミート方面では朱里さんに軍配が上がります。確実に次に繋げるつもりなのでしょう。

 

 

カンッ!

 

 

ツーナッシングから朝倉さんのSFFを打ち抜き、打球は内野を抜けて、やや後退している外野の頭を抜いてフェンス直撃しました。

 

「抜けたっ!?」

 

「回れ回れ!」

 

そして朱里さんは二塁でストップ……。新越谷で朝倉さんから初めて打ったのは朱里さんでしたか。

 

「朝倉のSFFを綺麗に合わせてきたな」

 

「朱里さんはシニアでも7番を打っていました。その理由としては綺麗なバッティングを見せるから……と監督が言っていましたね」

 

和奈さんや雷轟さんのようなスラッガーとはまた一味違うバッティングを朱里さんはします。

 

「おまえや早川がいた川越シニアは確かどのバッターも4番クラスの実力があるチームだったと聞いている……。そんな中でも女子のおまえ達がよくレギュラーを勝ち取ったな?」

 

「私と朱里さん以外にも3人がレギュラーで、ベンチにも10人程の女子が男子の混ざっている環境で背番号を貰いました」

 

「……改めて川越シニア出身の連中は揃いも揃って化物なんだと思ったよ。埼玉にも川越シニア出身の奴が何人かいたよな?」

 

「スカウトだけで去年の優勝校である咲桜高校に1人、一昨年の優勝校である梁幽館に1人、シード常連の椿峰に1人、そして新越谷に朱里さんで合計4人いますね。スカウト以外でも何人かはいますね。尤も朱里さんは10をも越えるスカウトを断って新越谷にいるみたいですが……」

 

亮子さんにいずみさん、はづきさん、あとは何故か茶来さんが強引に椿峰のスカウトを受けていましたね。まぁ実力はありますし、必ずしも損をしている訳ではありませんが……。

 

「その新越谷と柳大の試合もそろそろ終わりそうだな。最終回のツーアウト二塁で1番の中村か……」

 

「どんな結果でもこの打席が分岐点ですね。中村さんが点を取れば流れは新越谷へ……。そこから逆転の可能性が見えてきます。打てなかったらそのままゲームセット……という命運が中村さんにかかっているでしょう」

 

「じゃあそろそろ出る準備をしておくか」

 

「はい」

 

(……そういえば朱里さんに渡すものがありましたね)

 

朱里さんの所に行って、渡しておきましょう。朱里さんの今後の為に……。

 

『ゲームセット!!』

 

丁度試合も終わったようですし、ここから出ましょうか。校門前に行けば確実に会えるでしょうか?

 

「試合も終わったようだな。新越谷も惜しかった」

 

「そうですね。どちらの高校もこれからきっと強くなります」

 

この試合映像を見せるだけで、彼女達の発破掛けになると良いのですが……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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