二宮瑞希です。新越谷野球部の活動が終わるまで、こうして神童さんと校門前で待っています。そろそろ出て来る頃でしょうか……来ましたね。
「すみません。少し良いですか?」
新越谷野球部の面々を呼び出す事に成功しました。すると新越谷野球部の部員の1人が……。
「も、もしかして白糸台高校の神童投手ですか!?」
「あ、ああ……」
神童さんに詰め寄ってきました。流石は春夏4連覇を成し遂げた投手ですね。野球をやっている高校生で知らない人はいないレベルではないでしょうか……?
(それはさておき、私は私の用事を済ませてしまいましょう)
「朱里さん、お久し振りです」
「……直に会うのはシニアの最終試合以来かな?久し振りだね。二宮」
そういえば朱里さんとはシニアの引退以来余り話せていませんでしたね。ずっと雷轟さんに掛かり切り……という話でした。
「朱里ちゃん、あの子と知り合いなの?」
「……リトルとシニアで同じチームの二宮瑞希。正捕手として6年間努めてきた実績を持っているよ」
自己紹介をしようと思いましたが、朱里さんが先に私の紹介を済ませていました。手間が省けるのは良い事です。
「凄い!6年間ずっとなの!?」
「……今思えば私よりも優れた捕手は幾らでもいたにも関わらず、何故私が6年間ずっとスタメンマスクを被れたんでしょうか?」
私自身はそこまで優れた選手ではないと思います。白糸台にスカウトに来たのも理由がよくわかっていません。何故か周りから微妙な空気が発せられていますが、気にしない事にしましょう。
「……こほん。それはさておき柳大川越戦は良い試合でしたね。私達も色々学ぶ事が多かったです」
「……そうだな。時折見せる思い切った大胆な指示はうちでは到底出来なかったよ」
「ありがとうございます。そう言ってもらえると参謀の芳乃さんも指示を出した甲斐があるというものです」
指示出しをしていたのは朱里さんではなかったようですね。まぁ朱里さんならもう少し安定するような指示出しをしていますし、大胆とはまた少し違いますね。
「……試合の指示出しは貴女がしていましたか。お見事です」
見習う部分もそれなりにありましたし、本当に足を運んで良かったと思っています。
「あっ、ありがとうございます!つきましては……」
「サインくださいっ!」
……何故か川口芳乃さんからサインを求められました。
神童さんがサインを書いているのを見つつ、私は朱里さんに気になる事を尋ねる事に……。
「朱里さんはシニア時代に投手を……それもエースを任せられていた事を言わないつもりですか?」
「……実はそろそろ言おうと思ってたんだよね」
「……そうですか。それなら私からは特に何も言う事はありません。全国の舞台で待っていますよ」
朱里さん達ならきっと全国まで駆け登って来る事でしょう。
「会えたら……ね。まだうちは発展途上だし」
「私は朱里さんがその気になれば全国に行くのはそう難しくないと思っています」
「どうかな?県内には私達の元チームメイトが何人かいるからただでさえ強豪揃いの埼玉県の中でうちが全国出場を決める難易度は更に上がっているしね」
確かに咲桜には亮子さんが、梁幽館にははづきさんがそれぞれスカウトに入っています。きっと彼女達は試合に大きく貢献する選手に育ってくるでしょう。
「……神童さんの方も用事を終えたようですし、私もそろそろ失礼します」
「そっか……」
「最後に朱里さんにはこれを渡しておきます」
「これは……?」
「朱里さんが投手をやるに中ってきっと役立つものです」
持ってきた方が良いと思ったのは間違いではありませんでしたね。
「……ありがとう。またね」
「はい。また……」
きっと新越谷野球部は私達の前に立ちはだかる事でしょう。新越谷の公式戦は逐一チェックした方が良いでしょうか?県大会には毎試合観戦に行くつもりで……。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
-
見たい
-
見たくない