皆さんこんにちは。渡邉詩織です。今日は都大会の初戦で、それは私達の勝利で終わりました。明日は試合がないので、予定を考えていると……。
「渡邉さん。明日、埼玉へ行きませんか?」
「えっ?」
突然二宮先輩から埼玉に行くお誘いを受けました。急過ぎて組み立てている途中の明日の予定が吹き飛んじゃった……。
「ど、どうして急に埼玉に……?」
「いえ。私は去年に新越谷の試合を観に行っていまして、今年も試合がなく、あちらの試合がある日はこうして試合観戦に赴いている訳です」
「は、はぁ……」
(二宮先輩がこんな突拍子のない発言をするなんて珍しいなって思ってたけど、多分早川さんがいるチームが気になっていたんだろうね……)
「無論渡邉さんの分の電車賃等はこちらで支払います。着いて来てもらっている身ですので」
一応都外に出る訳だから、掛かる電車賃もそれなりのもの……。二宮先輩って結構財布事情に明るいのかな……?
「それに部の役に立つ事と判断されているので、費用は学校側が全負担してくれます。私の懐についても心配はいりませんよ」
「そ、そうですか……」
ま、まぁここまで真摯に誘ってくれてるし、断るのも礼儀に欠けるかな……?
(それに新越谷……ヨミ先輩がいるチームは丁度気になっていたしね。情報で訊いてただけじゃ足りないから、肉眼で観れるのはありがたい)
「……わかりました。そのお誘い、受けさせてもらいます」
「ありがとうございます。詳しい事は明日……向こうに着いてからお話します」
急に決まった事だけど、明日は埼玉まで足を運びます。
二宮瑞希です。都大会の翌日、渡邉さんを引き連れて埼玉へとやってきました。
「おーい。こっちこっちーっ!」
駅を出ると、いずみさんが手招きしています。その側には和奈さんもいますね。
「お待たせしました」
「アタシ等もさっき着いたばっかりだから、気にしなくても良いって☆」
「そ、それよりも瑞希ちゃん。隣にいる人は……?」
和奈さんが渡邉さんと目が合いました。互いに気まずそうにしていますので、私が軽く紹介しましょう。
「こちらは白糸台高校の1年生、渡邉詩織さんです」
「わ、渡邉詩織です。よろしくお願いします……」
いずみさんと和奈さんを見るなり、渡邉さんの緊張の色が更に強くなりました。まぁ2人の存在は伏せていたので、仕方ない部分もありますね。
「アタシは金原いずみだよ。よろしくっ☆」
「き、清本和奈です……」
対するいずみさんはいつも通りフレンドリーに、和奈さんは渡邉さん以上にガチガチですね。こちらもいつも通りと言えばいつも通りでしょう。
「それにしても瑞希の突拍子もない提案によく着いて来れたよね~。断る選択肢だってあったんだよ?」
「い、いえ。丁度私も気になる事もありましたし……」
「急な誘いではありますが、渡邉さんはこうして誘いに応じてくれました。これ以上の話は野暮でしょう」
とりあえず今日の目的を改めて全員に話す事にします。
「瑞希が新越谷とは別に気になるチームがもう1つの球場で試合があるって事で、別動隊として詩織が呼ばれた訳だね~」
「そうなりますね」
「で、でも瑞希ちゃんが気になる高校は私達も気になるけど、渡邉さんを1人にする訳にもいかないよね……」
「私は1人でも問題ありませんけど……」
今日の観戦予定に難儀していると……。
「それなら私にお任せっ!!」
背後から聞き覚えのある声が聞こえました。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
-
見たい
-
見たくない