二宮瑞希です。今日はいずみさんと和奈さんとで新越谷の試合を観に来ています。要するにいつも通りです。
「対戦相手は稜桜学園かぁ~。秋も3回戦で当たってなかった?」
「そうですね。埼玉の大会で2度勝てる実力がある……という事は、中堅上位クラスの実力はあっても良いですね」
立ち位置としては去年の夏大会時点の新越谷くらいと言っても良いでしょう。まぁそんな新越谷でも朱里さん、武田さん、雷轟さんがいるので、去年の夏の新越谷の方が僅かに上……と見ています。
ズバンッ!
『ストライク!』
「結構速い球投げるよね」
「でも打てなくはないっしょ?打席に立ってるのは藍なんだし」
新越谷の1番打者は藍さん。バットコントロールだけならいずみさんや亮子さんを凌ぐ打者ですね。
カンッ!
『ファール!』
「三塁線ギリギリのファールかぁ……」
「塁審によってはフェアになりそうだよね~」
「ですがファールになったという事は……」
藍さんは数球程粘るでしょうね。
カンッ!
『ふ、ファール!』
全く同じコースへ飛ばし、確実にファールになるように……。
「うわっ!出た出た!」
「あれが出た藍ちゃんにとってはいつでも打てる球って事だよね……」
「敵に回したくないよね~」
藍さんは狙って同じ三塁線上に飛ばしています。1度ファールと言った手前、フェアと言うのは不可能でしょう。芸術点の高いバッティングです。
それからも粘り続け、6球目……。
ズバンッ!
『ストライク!バッターアウト!!』
「えっ。今の空振りって……」
「う、うん。朱里ちゃんのストレート(に見せた変化球)だよね……」
「泉さんも投げられるようですね」
あれは簡単に投げられる代物ではないと思いますが……。泉さんの並々ならぬ努力と観察眼が伺えますね。
ズバンッ!
『ストライク!バッターアウト!!』
後続の打者も凡退に仕留め、1回表が終了……。藍さんが多少粘った以外は良いところがありませんね。
それで新越谷の守備ですが……。
「あれ……?新越谷の先発は19番?いつの間にそんな人数になったんだろ」
「えっと、電光掲示板には……猪狩って書かれていてるね」
「えっ?猪狩ってあの『猪狩コンツェルン』!?しかも大ベテラン投手の猪狩守さんの親族って事!?」
猪狩という苗字はそう多くないので、野球をしている時点でそういう事になるでしょうね。
「……その可能性は大いにありますね。詳しい家族構成まではわかりませんが、ほぼ確定かと」
「でも今まであんな投手見た事ないなぁ。本当にあの猪狩選手の親族なら、どこかで野球をやらせていると思ってたから……」
(和奈さんの言う通りあの猪狩守さんの親族ならば、リトルなり、シニアなり、ガールズなりで名はあった筈。それが全くの無名なのは不可解ですね。しかし……)
ズバンッ!
『ストライク!』
「その血はキチンと受け継いでいるみたいですね
「は、速くない!?」
「あの速さは全盛期の猪狩選手に匹敵しますね。あれより上の球速となると、大豪月さんか、風薙さんくらいでしょう」
全国トップクラスの球速ですね。稜桜打線が打てるようになるのは少なくとも2巡目以降になりそうです。
「そ、それにもしかしたら……」
ズバンッ!
『ストライク!』
「嘘……」
「ライジング……と呼ばれた猪狩守さん独自のホップするストレート……。彼女の存在がこの高校野球界に革命を起こすのかも知れませんね」
「み、瑞希ちゃんが言うと冗談に聞こえないよね……」
「だね……。アタシ達も他人事じゃないね」
また1人……。新越谷に強力な投手が誕生しましたね。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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