二宮瑞希です。今日は西東京都大会の準々決勝が行われる訳ですが……。
「今日の先発は斎藤、そして捕手は渡邉で行く」
「「はいっ!」」
今日の試合はローテーション的に斎藤さんと渡邉さんのバッテリーですか。私が出掛けていて、試合の日が被っている時は、半田さんと渡邉さんを交互(回数は渡邉さんの方が多い)に捕手役を務めているようです。
「二宮はベンチから渡邉のリードを見て、思うところがあったら何かしらアドバイスを送ってやってくれ」
「わかりました」
私の今日の役割は渡邉さんの補佐ですね。訊いた話によりますと渡邉さんはかなり攻撃的なリードをするようです。分別を間違えない攻撃的は嫌いではありませんよ?
ちなみに新宮寺さんはライト、鍋墨さんはサードとして出場しています。
……で、イニングは5回裏の守りまで進みました。
「今日は少し早いが、ここから頼む」
「は、はいっ!」
斎藤さんは4イニングで降板。後を投げるのは香菜さんですね。
(今日の方針的に、渡邉さんを捕手として使い続けるつもりですね)
ちなみに投げていた斎藤さんはサードに、サードにいた鍋墨さんはレフトに付いています。
「ぶーぶー!私を下げるなんておーぼーだぞー!」
ベンチでは抗議の声をあげている大星さんがいました。
「今日の試合は1年生4人を中心に回す。特に渡邉には実践経験をもっと積んでもらう必要があるからな」
「そして今日みたいに私がいる日は、渡邉さんに何かしらのアドバイスを送れば良いですか?」
「そうだな。そして渡邉にとっての試練はここからだ」
そういえば1年生バッテリーとして斎藤さんとは幾度も組ませてきましたが、渡邉さんを上級生と組ませるのはこの試合が初めてですね。
ガシャンッ!!
「おっと。渡邉が捕逸したか……。まぁ鋼の球……特に洛山主宰の合宿後は組ませてなかったから、仕方ない部分はあるな」
「そうですね。点差はあるので、自分のペースで立ち直ってほしいところです」
(幸い逸らしてもすぐにファーストへと送球したので、バッターランナーアウトです)
ちなみに5回表終了時点で13対3で白糸台が10点リードしていますので、無失点で切り抜けたらコールドゲームになります。あとアウト2つで良い訳ですが、2人の行方は……?
「ご、ごめんね?ちょっと力んじゃったみたいで……」
「い、いえ。止め切れなかった私の責任ですので……」
(実際に鋼先輩は何も悪くない……。洛山高校主宰で行われた合宿による成長が私の想定を大きく上回った結果の捕逸なんだし、もっと体を張って鋼先輩の球を受けないと……!)
「……そんな気負う必要はないと思うよ?」
「え……」
「渡邉さんの過去に何があったかは私はわからないけど、今の渡邉さんの野球をしてほしいな……」
「今の私の野球……ですか?」
「あはは……。私もちょっと何を言ってるかわからなくなっちゃったよ。うう……」
(私は今でも2年前の夏を引き摺っている……。いつか胸を張ってヨミ先輩とバッテリーを組める捕手になりたくて、私は白糸台に来た……。今の私じゃ、今でも成長を続けてるヨミ先輩と組む捕手に相応しくない。もっと流れを見ていかなきゃ……!)
「……すみません。切り替えていきましょう」
「う、うん……」
(な、なんだか渡邉さんから危うさを感じるよ……。こういう時瑞希ちゃんなら、渡邉さんをどう立ち直させらるのかな……?)
『アウト!ゲームセット!!』
「なんとかこの回で決められたか……」
「渡邉さんは少し危ういですね」
取ったアウト3つは全て捕逸からのファーストへ送球で取ったアウト……。香菜さん的にもモヤモヤするでしょうね。
「次は準決勝。ローテーション的には鋼が先発予定なんだが……」
「捕手役は渡邉さんにしましょうか」
「……その方が渡邉の今後の為になるか」
次の試合は渡邉さんの荒療治に使います。負けてしまえば、白糸台はそこまでだっただけですね。
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