最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 二宮瑞希の白糸台生活 2年目夏の都大会40

1回裏。朱里さんがマウンドに立ち、1球目を投げました。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

これは……前の試合よりもキレが増していますね。

 

「うーわ……。朱里ってば前に見た時よりも球のキレが増してない?」

 

「確かに……。最後に見たのは3回戦……梁幽館との試合の日だったよね?」

 

梁幽館と対峙した時とは別の次元を行っているのは確かですね。

 

「というかあの時とは別人でしょあれは……。朱里に何があったのさ?」

 

「…………」

 

(朱里さんの性格から考えられるのは怒り、憤りの感情から生み出されるピッチング……。リトル時代にも1度だけありましたね。ですがそれとも少し違う……となるとより強固な、打者を捩じ伏せる事に感情を持っていかれている?ですがマウンドに見える朱里さん自身は冷静……。どうやら決して感情だけで野球をしている訳でもなさそうですね)

 

「ね、瑞希は今日の朱里についてどう思う?」

 

「そうですね……。咲桜の先頭打者……松井さんですが、小技もこなせて、一発も狙えるスイッチヒッターとしてかなり警戒視されている選手です。その松井さんが打ちあぐねている……。朱里さんも朱里さんで負けられない戦いをしていますね」

 

「負けられない戦い?それって去年の……?」

 

去年の朱里さんは県大会を勝ち抜かなければ埼玉県を離れる……という制限が掛けられていました。ですがあの時のそれとはまた違うでしょう。

 

「あの時の朱里さんはただ必死なだけでしたが、今は違うでしょう。誰かの為に投げている……そんな感情が見受けられます」

 

咲桜といえば元新越谷の3年生がいる……という話を訊いた事がありますが、それ関連の可能性がありますね。考えられるのは岡田さんと藤原さんを謂われのない言葉で貶されたとかでしょうね。

 

「読み解くねぇ……。感情を」

 

「6年組んできた投手ですからね。的中とまではいかなくても、6割くらいなら感情を読み解く事も難しくはありません。コールドリーディングの要領です」

 

「いやいや……。コールドリーディングが出来るのって最早占い師の域だから……」

 

「そうですか?コツさえ掴めば、占い師でなくとも出来るとは思いますが……」

 

フロイスさんやロジャーさんはそういう技術に長けています。

 

(ロジャーさんといえば……。彼女は藤和高校に在校している筈ですが、野球部には関与してきませんね。日本の高校野球には興味ないのでしょうか?)

 

「ふ、普通はコツを掴む事すら難しいと思うな……」

 

コールドリーディングのコツは人間観察です。観察眼が鋭ければ鋭い程に、早く身に付きますよ。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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