最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 二宮瑞希の白糸台生活 2年目夏の都大会53

ズバンッ!

 

 

『ボール!フォアボール!!』

 

「小町ちゃん……」

 

4回裏。ツーアウトまで漕ぎ着けましたが、3番打者を歩かせてしまいます。

 

「今はともかく斎藤さんを信じましょう」

 

「……そうですね。頑張れ小町ちゃーん!」

 

「頑張れーっ!」

 

鍋墨さんと新宮寺さんの応援でなるべく斎藤さんのやる気を上げてほしいところですが……。

 

「よろしく。1打席目のようにはいかないからね?」

 

4番の十文字さんですか……。危険度を考えるなら、ここは歩かせるべきなのですが、斎藤さんの今後の事も視野に入れると……。

 

(やはりここは勝負……なのでしょうね。それにこの状況下ではランナーを溜める方がリスクは高いです)

 

ふとグラウンドを見ると、渡邉さんがマウンドへ駆け寄っていました。対十文字さんの解答を伝えるのでしょうか?一応この試合においてはバッテリーの判断に任せる事を渡邉さんに伝えていますが……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………」

 

「小町」

 

「詩織……」

 

「この局面、本来は歩かせるべき……。二宮先輩ならきっとそう言うと思う。十文字さんはそれくらい恐ろしい打者だから……。それに小町の一発病の発動も懸念してる」

 

「…………」

 

「……でもこの試合は私達に任せるって言ってた。小町はどうしたい?」

 

「私は……私は、勝負したい。多分あの打者相手には、ボールは真ん中に吸い込まれて行くと思う。でも、それでも……!」

 

「……OK。勝負しよう!」

 

「詩織……」

 

「仮に小町が十文字さんに打たれたとしても、勝負したい打者になるべく良い球を投げたい……。そんな気持ちを汲み取るのも捕手の仕事だから。だから十文字さんに勝とう!小町が十文字さんを相手に真っ向に勝負するなら、私はど真ん中にも構えるから!」

 

「詩織……。ありがとう!」

 

(ううん。多分お礼を言うのは私の方……。私にとって捕手としての在り方が見えてきた気がするから。二宮先輩でも、十文字さんでもなく、渡邉詩織としての在り方が……!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

渡邉さんがポジションに戻り、プレイ再開。十文字さんとは勝負するみたいですね。

 

「えっ……?詩織ちゃんが真ん中に構えてる!?」

 

「成程……。斎藤さんの活かし方をよくわかっていますね」

 

自分を貫いた方がチームの為になる……。それを証明する為の勝負になるでしょう。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

「…………!」

 

(1打席目よりも良い球が来てる……?斎藤は強打者を相手にど真ん中へ投げる事が多い。しかも私を相手にその傾向を利用してる……か。面白い投手じゃないか。白糸台も良い選手を採ったな)

 

2球目もど真ん中へのストレート。

 

 

カキーン!!

 

 

センターへと伸びる打球。本当に一発病が発動しているのなら、そのままホームランになるでしょう。

 

「ふーん?1年坊にしては良い球投げんじゃん」

 

 

バシッ!

 

 

『アウト!』

 

打球は僅かに詰まらせて、センターフライ。気持ちの乗った1球が十文字さんを打ち取りましたね。大星さんも斎藤さんを褒めているようです。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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