二宮瑞希です。大阪選抜と整列。いよいよ試合開始ですね。
「よう。久し振りやな瑞希」
「ご無沙汰しています保美さん」
阿畑保美さん。リトル時代に私と朱里さんがお世話になった経緯があります。
「まさか初戦から自分等と当たるとは思わんかったわ。西東京選抜は群馬選抜と並んで優勝候補の筆頭やし」
「……それは大阪選抜にも同じ事が言えますね。第1回では準優勝、以降もかなりの好成績を残しています」
「言えてるな。そんな2チームが初戦で当たるのも不思議な感じやわ。まぁお互いに頑張って行こうや」
「私はベンチですが……。まぁベンチから最善を尽くしますよ」
「西東京選抜は瑞希に加えて、十文字も控えとるから末恐ろしいわ。……ただそれでも勝つのはウチ等大阪や!」
保美さんの宣言の後、礼を終えて試合開始です。
「二宮は阿畑と面識があるのか?」
ベンチに戻ると、十文字さんからそんな質問が……。
「リトル時代に私や朱里さんがお世話になりました。特に朱里さんはエースレベルにまで育つレベルで……」
「成程ね。その手腕は是非とも見習いたいところだ。私がいる日の出高校も良い具合に選手が育ってきているが、投手陣の成長に少しだけ難航していてな。可能なら阿畑とのパイプを持っておきたい。今後の為にも……」
十文字さんは充分に選手育成能力があると思いますけどね。メインの捕手だけでなく、投手としても大活躍出来るレベルの持ち主。更には選手を育てるコーチング能力も兼ね備えたまさに最強の選手でしょう。
『プレイボール!!』
「試合が始まったか……。私達が先攻だが、阿畑はどう攻めるのか」
「保美さん的には確実に勢いに乗る為の理想なピッチングは……」
ズバンッ!
『ストライク!バッターアウト!!』
「あれが阿畑の決め球。そして代名詞の……」
「はい。あれが阿畑保美だけが投げられる唯一無二の魔球、『阿畑ボール』ですね」
ナックルボールをベースに球速、変化量、ノビ、キレを自分好みに落とし込み続けて、開発を続けたのが、あの阿畑ボールです。
ズバンッ!
『ストライク!バッターアウト!!』
「おっしゃ!見たかーっ!」
初回は三者三振……。それも全球阿畑ボールという大胆な一手です。
「しかし全球阿畑ボールと呼ばれた改良ナックルか……。ナックルそのものが何球も投げられるものじゃない以上はきっと付け入る隙がある筈なんだろうが……」
「それこそ保美さんも存じているでしょうね。なので恐らく向こうには何か別の思惑があります」
その思惑にこっちが乗らない事を祈るばかりですね。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
-
見たい
-
見たくない