3回裏の埼玉選抜の攻撃はは三者凡退。4回表に入ります。
ズバンッ!
『ストライク!バッターアウト!!』
「攻撃は頭打ちっぽいけど、羽矢さんは良い感じで相手の打線を抑えてるね」
「打線も一ノ瀬さんの奮闘に応えたいところでしょうが、如何せん簡単に打てないのが風薙さんですからね」
「この回は2番からだったよね。という事は……」
「ウィラードさんと上杉さんに回ってきますね」
ウィラードさんの方はまだなんとかなるでしょうが、上杉さんはそうもいかないでしょうからね。………。
「…………」
何か失礼な事を思われている気がしますね。大方朱里さんでしょう。
「ど、どうしたの瑞希ちゃん?」
「……いえ、何故か失礼な事を思われた気がしました」
「瑞希的に何が失礼なの?」
朱里さんが私に思っていそうな事は……。
「そうですね……活発な私が似合わないとかですか?」
「えぇ……。でもそれは仕方ないんじゃない?普段の瑞希がこんなだし」
「失礼ですね。私は常に(情報を求めて)活発に動いていますよ」
必要な情報の為なら右往左往しますよ。活発でしょう?
「いやいや、表情の事だよ。瑞希の表情筋はあんま動かないし」
確かに私は意識して表情筋を動かしていませんが……。
「いずみさんも私の幼少期のアルバムを見た事があるでしょう?どこにでもいる可憐な少女です」
(まぁ我ながら自分でない気がしてなりませんね。あの頃の私にはもう戻らないでしょう)
「自分で言っちゃうんだ……。和奈くらいしか瑞希のその可憐な少女時代を知らないから、否定しか出来ないって」
「まぁそれは仕方がありませんね。幼少期の時点で私は笑う必要がないと学びましたから……」
必要のない感情は削ぎ落とすべきでしょう。生きる為に必要な気持ちさえ持っていれば、それで良いのです。
「……っ!」
(瑞希ちゃんが笑わなくなったのは私が、私のせいで……)
「……和奈さんが気にする必要はありませんよ」
「み、瑞希ちゃん。でも……!」
事実和奈さんが気にする事は何1つありません。全ては私の弱さから招いた事なのですから……。
(だからこそ、守るべきものを全て守っていきたい。大切なものを守る為なら、どのような障害も排除していくわ……!)
「瑞希ちゃん……」
「なーんか蚊帳の外に追いやられた気分」
(すみませんいずみさん。でも私は和奈さんを守る為なら、余計な労力は割かないようにしたいんですよ)
「それよりも試合に集中しましょう。埼玉選抜は一ノ瀬さんが想像以上の奮闘を見せています」
あのウィラードさんと上杉さん相手に、抑えようという気概が見られます。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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