あの練習試合から1週間。あの後も2試合他の高校とも試合をしたんだけど……
「な、なんだか味方のエラーに慣れちゃったよ……」
「和奈ちゃんも遂に洛山の野球っていうのがわかったもんね」
そういえばメアちゃんは私と同じ高校1年生なのに、私よりも前にこの高校にいるんだよね。どういう理由でいるんだろ……?
「諸君、今日は我が宿敵である白糸台高校との練習試合だ!もうすぐ始まる合宿に向けて、景気良くぶちかまそうではないか!!」
『おおっ!!』
な、なんだか凄く盛り上がってる……。
「白糸台はね、大豪月さんが1年生の頃からの因縁の相手なんだって。大豪月さんに宿命のライバルがいて、全国大会でも毎年準決勝で戦っては負けてるんだよ」
メアちゃんの説明で白糸台と洛山の縮図がわかった気がする……。
「黒咲ちゃ~ん」
「どしたの非道さん?」
「黒咲ちゃんには悪いけど、練習試合の日はちょ~っと別件の用事をお願いしても良いかな~?」
洛山と白糸台の歴史について説明を受けていると、非道さんがメアちゃんに何か頼み事をしていた。
「用事って?」
「まぁいつものお掃除だね~。ちゃんと報酬は弾むから~」
「……成程ね。白糸台との試合ではわたしがいない方が良いって事で良いのかな?」
「話が早くて助かるよ~。去年度までなら黒咲ちゃんが一緒でも良かったんだけど、今年は黒咲ちゃんの存在を伏せた方が良いと思ってね~」
「了解。まぁ白糸台との試合には出た事なかったけど、わたしを見せない方が良いって事でしょ?」
「そうなるかな~。聞いたところによると、今年の白糸台には厄介な子が入ってきたみたいだからね~。もしも黒咲ちゃんの正体を知られたら、面倒な事になりそうな予感がしたのだよ~」
メアちゃんの正体……?どういう事なんだろう?
「あ、あの……」
「まぁそういう事だから。次の試合の日はわたしいないけど、頑張ってね和奈ちゃん!」
「う、うん……?」
はぐらかされちゃった……。メアちゃんについて何か知れたら良いのにな……。
そして白糸台との練習試合当日。白糸台の野球部がこっちに来てくれる事になっているみたいだけど……。
(うう。メアちゃんがいなくて、寂しいよ……)
メアちゃんがいない=1年生が私しかいないって事だから、気まずいのと心細いのとで居心地が悪いよ……。
「来たな……。我が宿敵の神童よ!」
「相変わらず熱い奴だ。まぁウチはいつもの調整のつもりだが、そっちには関係ないのだろう?」
「無論!如何なる相手でも私達は全力で挑む!」
今大豪月さんと話してる人が大豪月さんのライバルの神童さん……。大豪月さんが熱血漢なら神童さんはクールって感じで、反対の性格をしてるのに仲良さそう……。
「お久し振りです。和奈さん」
「えっ?み、瑞希ちゃん……?」
白糸台野球部の中に私の幼馴染の二宮瑞希ちゃんがいた。ま、まさかこんなところで会えるなんて……!
「瑞希ちゃぁぁぁん!」
この過酷な環境で頑張ってきた甲斐があったよ!メアちゃんがいなくて寂しかったけど、対戦相手とはいえ瑞希ちゃんがいてくれると寂しさがどこかに行っちゃうよ!
「……少し見ない間に和奈さんも色々と変わりましたね」
瑞希ちゃんが何か言ってるけど、私はこの再会が嬉しくて他の事が頭に入ってなかった。だって嬉しいんだもん!
「和奈ちゃん嬉しそう……」
(しかしこの二宮瑞希……だっけ。この子を見てると確かにわたしは別行動で良かったって思ったよ。この子と鉢合わせすると面倒な事になってたかも)
「眼は素敵なんだけどね。でも万が一わたしの事がバレちゃったら、この二宮瑞希ちゃんを『こちら側』に引き込むのもアリなのかなぁ?」
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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