今日は名門高校の白糸台と練習試合。白糸台の人達とは因縁があるらしい洛山高校にとって、この試合は練習試合とはいえいつも以上に燃えている事がわかる。
そんな先輩達に萎縮してた私だったんだけど……。
「和奈さん?そろそろ離れませんか?」
「も、もう少しだけ……」
白糸台に瑞希ちゃんがいると知って、私は一気に安心感が押し寄せてきた。だって瑞希ちゃんは幼稚園からの幼馴染だし、今日の試合にはメアちゃんも来てないしで入学前に戻った気分なんだもん。だから例え敵同士でも瑞希ちゃんの側にいたいというか……。
「もうすぐ試合が始まるから、清本ちゃんはこっちね~」
「あっ……」
「そんなこの世の終わりみたいな顔をしなくても、試合終わりにいくらでもイチャイチャして良いんだよ~?」
「イチャイチャ……」
別にそんなつもりはなかったけど、端から見ればそう見えたんだね……。
「……そうですね」
「和奈さん。積もる話もあるでしょうが、それは試合終わりにゆっくりと話しましょう」
「う、うん!」
瑞希ちゃんにとっては私との会話によって洛山の情報を得られるチャンスだと思ってるかも知れない……。でも、それでも、私は瑞希ちゃんとお話がしたい。その気持ちを汲み取ってか非道さんもそう言ってくれてるみたいだし、今は我慢が必要だよね……!
「それじゃあ試合前のアップに行こっか~」
「はい!」
名門高校なのに加えて、瑞希ちゃんもいる……。白糸台にとっては戦力をより磐石にしたってところなのかな……?
『プレイボール!!』
試合開始。向こうのオーダーには9番捕手で瑞希ちゃんがいる……。それに対して私達は大豪月さんも非道さんもベンチスタート。私は4番ファーストでの出場となってるよ。そして私達は先攻。
ズバンッ!
『ストライク!』
は、速い……。球速は大豪月さんにも負けてないかも。
「ほう?中々速いな」
「今投げてる新井ちゃんは3月まではかなりのノーコンだったみたいですけど、制球が格段に良くなった事で更に速く感じますね~」
制球が良くなったのは恐らくマスクを被ってる瑞希ちゃんの影響だと思う。瑞希ちゃんは朱里ちゃんと組んでる事が多かったから余り目立たなかったけど、投手を成長させる捕手としてはかなり優秀なんだよね。
ズバンッ!
『ストライク!バッターアウト!!』
あっ。三振しちゃってる……。
「清本ちゃんは打てそう~?」
「ど、どうでしょう……。捕手が瑞希ちゃんなのも相まって、確証はないです……」
「成程ね~」
瑞希ちゃんは私の事を知り尽くしてる……。でも高校に入ってからの私は知らない筈だから、その部分を利用すればどうにかなる……よね?
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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