「和奈ちゃん起きて?そろそろ着くよ?」
「う、うーん……」
いつの間にか寝ちゃってた……。暇を潰す物がなかったから、そのまま横になったんだっけ。
「……大豪月さんと非道さんがいない?」
「ん?ああ。あの2人は途中からこの船を降りたよ」
えっ?お、降りたの……?
「まぁいつもの事だよね。だからこの船の中ではわたしが指揮取ってるの」
「そ、そうなんだ。も、もしかして先に帰っちゃったとか……?」
「あの2人がそういう事するように見える?」
「み、見えない……」
「でしょ?つまりそういう事だよ」
メアちゃんが笑顔でそう言ってくる。だから私が最初に思い浮かべた光景の通りにしてるんだろうな……。
「それよりもそろそろ降りる準備した方が良いよ。他の人達はもう準備を終わらせてるし」
「うん……」
寝起きで頭が回らないけど、とにかく準備しなきゃ……!
目的地に到着して船を降りると、そこには……。
「む、無人島……?」
まるで山奥に来たかのような森林に囲まれた島だった。無人島に見えるけど……。
「わたし以外の1年生は初めて来る場所だから、戸惑うよね。ここは獄楽島……年3回くらいの頻度で洛山が合宿に使う島だよ」
「ま、毎年ここに来るの?しかも3回って……」
「過酷な練習や環境にある程度慣れてもらう為だって大豪月さんは言ってたけどね。そして選ばれた人には更に過酷な練習が待ってる……。和奈ちゃんがその1人になれるか見物だね!」
メアちゃんって私と同い年の筈なのに、ここに数回は来ているような口振りだよね。そんな頻繁に来れそうなところじゃないと思うんだけど……。メアちゃんの謎が増える一方だよ。
「それよりも大豪月さんと非道さんは……?」
「あそこだよ。ほら……」
メアちゃんが指す方向に大豪月さんと非道さんが。誰かと話してる……?
「今年も部員全員で来たのか?」
「無論だ。我々は常に猛者でなければならんからな!」
「その割にはベスト4止まりですけどね~」
「全く……。身体付き岳は一丁前になっていくんだからな。この島に来るくらいならもっと全国優勝くらいはしてほしいものだ」
「フン!それは我が宿敵が圧倒的な力を持っているからだ。力だけなら互角以上に戦えるが、総合守備に圧倒的に差がある……。こればかりは本人達の意志だ!」
「はぁ……」
「まぁまぁ~。今年も黒獅子重工に何人か送り込みますので、それで1つ~」
「非道が抜擢する選手に間違いはない……。野球チームの主力にはならずとも、貴重な労働力確保に繋がるからな。その辺では貴様達のコネクションを信頼している。早く貴様達も黒獅子重工へ来る事だな」
「残念ながら私も非道も大学に行く事になっている……。少なくともあと4年は先の話になるぞ」
「ですね~」
な、なんか大豪月さんのような雄々しい雰囲気を感じるし、非道さんみたいな眼帯も着けてる……。只者じゃない人打なぁ……。
「……来たようだな。他の客人達が」
「ム?そのようだな」
「皆~。こっちこっち~」
3人が手招きして私達は集まる事に……。合宿が今から始まろうとしてるんだね。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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