就寝時間。練習の疲れもあってか、皆が寝静まっている。いびきがうるさいけど、これくらいなら問題なく寝れそうかな……。
「起きろ」
誰かが私を起こす声がした。もう朝の4時なの……?
「ん……んん……。えっ?社長……?」
「起きたようだな。それでは私に着いて来い」
社長に呼び出されて、私は海辺まで来たんだけど……。
「こ、こんな夜更けになんでしょうか……?」
「貴様の事は大豪月と非道からよく聞いている……。その小柄でスラッガー級の活躍を見せているそうだな?」
社長に私の事を話してたんだ。3人の関係性が気になる……。
「1つ貴様に訊く。貴様は更なる力がほしいか?」
社長は突然そんな事を訊いてきた。
(私はどうして力を付けていったんだろう……?始めは瑞希ちゃんや朱里ちゃん達の力になりたいって思って、嶋田さんに色々と訊いて、私なりに実践して……)
それでスラッガーと呼ばれるまでの力を身に付けた。辛い事も多々あったけど、私は今の私を気に入っている。力を付ける事に限界なんてない……そう思う。だから……!
「……力がほしいです。スラッガーと呼ばれて、打強の洛山で4番まで登り詰めましたけど、まだ足りません。もっともっと力を付けなくちゃ……!」
「フン。貴様の覚悟は伝わった。ならば貴様に新たなスイングを伝授しよう」
そう言って社長は近くに落ちている大きな竹を拾い上げた。
「こいつが貴様に更なる力を与える……。振ってみろ」
ふ、振ってみろって……。これで素振りするの!?
(お、重っ……!?本当にこんなの振れるの!?)
竹の重さに負けずに素振りを試みるけど、振り切る直前で倒れてしまった。
「わっ!?」
(ほう?流石のパワーだ。清本和奈か……。コイツならば覇竹のスイングをこの合宿中に得られるだろう)
「……手本を見せてやる。よく見ておけ!」
社長は私から竹を取って、素振りを始める。
ブンッ!!
(す、凄い……!)
その一言しか出なかった。それくらいに社長のスイングは鋭く、早く、勢いがあった……。
「……この竹を振り、竹の葉を全て振り落としたその時、貴様の打撃力は更なる成長を迎えるだろう」
この竹に生えてる葉を全て振り落とす……。
「や、やってみます!」
「気合いは結構。寝る間も惜しんで素振りに励め!」
「は、はいっ!」
更なる力を身に付ける為に、絶対にこの竹を振り切ってみせるよ……!
「和奈ちゃん、頑張ってるなぁ……」
「勤勉なのは清本ちゃんの美学だからね~」
「非道さんもあの大きな竹を振った事があるの?」
「似たような練習ならしたね~。それよりも黒咲ちゃんに仕事が来てるよ~」
「こんな夜中にか……」
「深夜手当生えてるちゃんとあるから、仕事に励んでね~」
「了解。まぁ和奈ちゃんも頑張ってるし、わたしはわたしで頑張らなきゃね」
「いってらっしゃ~い」
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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