今日は試合のない日……だけど、私はとある試合会場に向かう。
「あれ?和奈ちゃん出掛けるの?」
出掛ける直前、メアちゃんが起きたみたい。ちょっと寝起きが悪いのかな?
「うん。ちょっと埼玉に……」
「結構遠いね。でもそっか……。和奈ちゃんは埼玉出身だっけ」
「そうだよ。それに今日はかつてのチームメイトがいる高校の試合なんだ」
「ふーん。素敵だね」
素敵……なのかな?メアちゃんって独特な感性を持ってて、私にはわからない気持ちとかあるから、反応し難い……。
「じゃ、じゃあ行ってくるね!」
「行ってらっしゃ~い」
試合会場……上手く辿り着けるかな?今日は途中で瑞希ちゃんと合流する予定なんだけど……。
はい。案の定迷いました。そして瑞希ちゃんに拾われて、いずみちゃんとの待ち合わせ場所まで瑞希ちゃんに引っ付いた状態です。
「お~い、こっちこっち!」
「お待たせしてすみません」
「ま、迷っちゃった……」
いずみちゃんとも合流し、試合会場に向かう。
「アタシが誘っといてなんだけど、2人共よく来れたね?」
「私は今日は試合ではありませんので、学校の方を休んで来ました」
「わ、私も……」
というか洛山高校ってテスト日以外は学校を休んでも問題ないんだよね。そのテストで赤点を取らない限り留年もないし……。だからあんな世紀末みたいな無法地帯になってるのかな?
「やっぱ考える事は一緒か~」
「朱里さん率いる新越谷高校の試合はなんとしても抑えなくてはいけません。自分の試合をブッチしてでも見に行きます」
「それはやり過ぎだと思うな~……」
実は私も瑞希ちゃんと似た考えなんだけど……。
「と、とりあえず入ろう?」
「そうですね」
まぁ口に出す必要はないよね。
そして試合開始。先攻は朱里ちゃんのいる新越谷高校の対戦相手……影森高校なんだけど、打者全員が初球打ちというテンポの早い展開によってたった3球で1点を取られた。
「あちゃー、新越谷が先制されちゃったか……」
「新越谷が先制されるのは今年度に入って初めてですね」
瑞希ちゃんは新越谷のデータも入念に抑えていて、直近のデータから過去数年分のデータも入手済みみたい。情報収集能力高いなぁ……。
「それにしても影森ってところはこれまで全部初球打ちだね」
「なんか急いでるようにも見えるよね~」
「ですが今の3番打者はよく打ったと思います。あのコースの球はそう簡単には手が出ませんから」
確かに……。今のコースは下手に手を出せば凡退間違いなかった。県上位クラスの打者っぽいね。
「う~ん……」
「いずみちゃん、どうしたの?」
「なんか違和感あるんだよね~」
「影森ですか?」
いずみちゃんがうんうん唸っている。どうやら違和感を感じるみたいなんだけど、なんだろう……?
「何て言うか……。もったいないって言うか……」
「もったいない?」
もったいないという言葉に目を向けてみる。もったいないっていうのは影森高校のプレースタイル……だよね?
(洛山高校野球部のように打ち気に見えて、その実どこか退屈そう……。確かにちょっともったいないのかも?)
でもかなりハイテンポでやりにくいのは事実だし、主導権を取るのも難しそうだね……。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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