1回裏。柳大川越の攻撃ですが……。
ズバンッ!
『ストライク!バッターアウト!!』
先頭の大島さんを三振に仕留めました。投げているのは武田さんですね。
「武田は前に見た時とは比べ物にならない程の成長を遂げてるな。特に最後に投げたストレートは簡単に打てるものじゃないぞ」
神童さんが武田さんを見たのは4月……。3ヶ月あればあれくらいの成長はするのかも知れませんね。
「先頭打者もあのストレートを狙っていたみたいですが、結果は空振り……。梁幽館や熊谷実業でもあのストレートに苦戦をしていました」
「柳大川越が勝つにはあのストレートをどういう風に攻略するか……それが鍵になるだろうな」
「あのストレートを投げる時のリリースポイントを見極めるところまでは出来ているみたいですし、あとは捉えるだけ……といった感じですが……」
(そうなってくると問題は守備……。ホームラン率はチーム内で1番高いけど、エラーの数もチーム内で1番多い雷轟さんがネックになるでしょうね。その辺りはセンターのフォローが必須となります)
まぁその辺りは新越谷も何かしら対策を講じているでしょう。
「もしも新越谷が全国に上がってきたら私達とも戦う可能性があるし、なるべく武田の投球をよく見ておこうか」
「はい」
試合は進み3回表。この回は朱里さんの打順からですね。
「新越谷も新越谷で厳しい展開だな。朝倉の球に苦戦している」
「朝倉さんからまともに打てる選手が少ないのが痛いところですね」
今のところ成果を出しているのが中村さんと今打席に立っている上がったさんだけですからね。打てそうな雷轟さんは念には念をの精神か歩かされています。
カンッ!
「おっ、初球から打った」
「タイミングも完璧ですね」
結果はヒットとなりました。朱里さんの打率はリトル時代もシニア時代もかなり高い方だったんですよね。上が凄まじいだけで、朱里さんも打者としてはかなり優秀なのです。
コンッ。
武田さんが送りバント。これでワンアウト二塁ですね。
「良い場面で中村に回ってきたな」
「そうですね。もしかしたら先制点を取れるチャンスです」
「問題はストレートとカットボール……。この2種を朝倉は投げているが、どちらに的を絞るか……って感じか」
「それについては見極める方法があります」
「ほう?」
確実に見極めるには朝倉さんの方と、内野陣の動きと見る箇所が多いのが難点ですが、山勘に頼るよりかは可能性があるでしょう。
カンッ!
『ファール!』
「今打ったのはストレートですね。内野陣に動きがありませんでした」
「もしストレートじゃなければ、内野陣に何かしらの動きがある訳か……」
「1回、2回と朝倉さんがカットボールを投げた際に内野陣は特定の動きを見せています」
「つまり内野陣がその動きを見せれば……」
「カットボールを投げてくる……という事です」
カンッ!
中村さんが数球粘った後、柳大川越の内野陣の動きに合わせて中村さんの狙いがカットボールに変わりました。目に見える欠点がある以上、それを補える利点もある筈ですが……。
『アウト!』
一二塁間に飛ぶライナーをファーストが捕球。そのまま二塁へ送球してスリーアウトとなりました。
「目に見える欠点を機敏な守備で補う訳か……。成程、確かにこれは手強いな」
「守備連携のレベルは全国区ですし、こうなれば要求されるのはホームランとかになりますね」
現状は新越谷も負けてはいませんし、試合はまだまだこれからですね。
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