最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 清本和奈の洛山生活48

試合は7回表。スコアは1対0のまま硬直しちゃってる。私も2打席目は四球だったし、非道さんや大豪月さんも1打席は皇さんに打ち取られてた。あれで本気じゃないなんて……。

 

「我々洛山がこのまま終わって良い訳がない……。皇の本気も見られぬままに終わって良い道理がないのだ!」

 

「そうですね~。のらりくらりと要所で抑えられるのは良くないですね~」

 

「このままでは不完全燃焼だ……。清本!奴の本気を引き出させろ!」

 

「で、でもどうやって……?」

 

「皇の相方次第で私は皇の本気を見られると思っている。あとはそれを貴様が打ち砕くのだ!」

 

皇さんの相方って、多分皇さんの球を受けている捕手の事だよね?名前は……統堂さんだっけ。彼女の冷静なリードも凄いよね。瑞希ちゃんと同等のタイプの捕手だと思うけど……。

 

「和奈ちゃん、この回先頭じゃなかったっけ?」

 

「あっ。そ、そうだった……。行ってくる!」

 

でも皇さんの本気を見るにはどうしたら良いんだろ……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皇様。清本和奈の3打席目ですが……」

 

「2打席目と同様で良いでしょう。空振りが取れれば御の字。歩かせ気味でいきますよ」

 

「……ですが、皇様は本当にそれで良いのですか?」

 

「1打席目にホームランを打たれた時点で、私達の負けはほぼ確定しています。試合放棄をしないだけでも称賛に値しても良いのではないですか?」

 

(どうせ高校で野球も辞めるしなぁ……)

 

「皇様はどうして野球部に入ったのでしょう?」

 

「それは統堂もよくご存知でしょう?母の会社を大きくする為のデモンストレーション……。昨今流行りの野球で母の会社の名を上げる為です」

 

「しかし洛山高校には1度も勝てていません。そして今回も……」

 

「それは大豪月という強大な相手に私が劣っていただけの事……。母もそれについては納得してくれています」

 

「……それなら奥方様は皇様のピッチングをよくご存知だという事を頭に入れておいてください」

 

「……それはどういう意味ですか?」

 

「このままで奥方様が納得いく結果になるのか……という意味です。最後のイニング、最後のピッチングに皇様の悔いを残さないよう、投げていってください」

 

「統堂……」

 

(そんな事言われたって……仕方ないやん。ウチかてこのまま終わりたくないわで。も……!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズバンッ!

 

 

『ボール!』

 

これでカウントはボール3つ。このまま歩かされるのかな?

 

「フン。皇はこのままで良いのか?」

 

「あっちの事情をそれなりに知ってるだけあって、このまま終わると後味悪いですよね~」

 

皇さんの事情……?何かあるのかな?

 

(よくわからないけど、こうなったら粘ってみよう……!)

 

そう思い、とにかく当てに行く構えを取る。新しく得たこのスイングならきっとそういうのにも対応してるだろうから……!

 

 

ズバンッ!

 

 

(えっ……?)

 

『ストライク!』

 

突如、良い球がストライクゾーンを通った。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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