最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 清本和奈の洛山生活66

3回表。この回は朱里ちゃんの打順からだね。

 

「あら、朱里の打順からなのね」

 

「朱里ちゃんは他のシニアだったらクリーンアップでも通用する程のバッティングセンスの持ち主だからね。はづきちゃんの球もどこまで成長してるか楽しみだなぁ」

 

監督2人からのプレッシャーが朱里ちゃんとはづきちゃんに襲う。私が当事者だったら、絶対にお腹が痛くなってるよ……。

 

(様子見です。低めにストレートを)

 

(了解了解!しっかし朱里せんぱいのお義母様に見られるなんて色々な意味でプレッシャーだよ)

 

初球は低めにストレート。様子見かな?

 

 

カンッ!

 

 

(しまった。初球打ち!?)

 

朱里ちゃんは初球から打って出る。

 

『ファール!』

 

打球はファールになったけど、朱里ちゃんを相手に様子見は許されないみたい……。

 

(……ファールで助かりました。朱里さんにストレートは通用しませんね)

 

(それならスクリューで!)

 

次に投げたのはスクリュー。はづきちゃんの決め球……3段階ある内の2つ目かな?

 

 

カンッ!

 

 

『ファール!』

 

「良いぞ朱里!」

 

「当たる!当たるよーっ!」

 

朱里ちゃんはこれにも食らい付く。出塁目的のバッティングだね。あわよくば四球を狙おうって感じがするよ。

 

 

カキーン!!

 

 

再び真ん中のスクリューを反対のコースに投げたけど、朱里ちゃんはそれを読んで、完璧なタイミングで打った。

 

「やった!外野の頭を抜けた!」

 

「回れ回れ!」

 

その打球はライトオーバー。ライトにいる中田さんが打球に追い付き、強い送球をセカンドへ。

 

『セーフ!』

 

際どい判定だったけど、セーフみたい。完全に勢いを持っていったね……。

 

「次はヨミだな」

 

「ヨミちゃーん!決勝戦のようなホームランを期待してるよー!」

 

武田さんへの歓声で、埼玉県大会決勝戦の出来事が脳裏に過った。

 

(局面的には送りバントだと思うけど、もしものケースがあるかも……って相手に錯覚させるんだよね……)

 

瑞希ちゃんならその辺りも読みに行くかもだけど、読み負けた時のリスクも高そう……。

 

 

コンッ。

 

 

武田さんは一塁線へ送りバント。

 

『アウト!』

 

バントは成功し、ワンアウト三塁。

 

「一打同点だ!」

 

「いけーっ!希ちゃん!」

 

(1打席目の借りは返す……!)

 

打順は一巡して中村さん。初回は抑えたけど、この打席も同様にいくかわからないよね……。

 

(外野には中田さん、陽さん、そしていずみさん……。ここは彼女達を信用するべきでしょう)

 

「内野、外野は前進してください」

 

「セオリー通りのシフトね」

 

「連合チームの実力を考えると頭を抜かれても長打にならなさそうだね。逆を突かれても大きな被害は出ないって瑞希ちゃんは考えたみたい……」

 

ここで相手に勢いを渡さないように、慎重に攻めて行きたいね。

 

(絶対にピンチを切り抜ける!)

 

はづきちゃんは初球から決め球のスクリューを投げた。

 

 

カキーン!!

 

 

「レフト!」

 

打球はレフト方向へ。前進してたからか、いずみちゃんは全力疾走で走っていた。 

 

(アタシか~。届くかな……?)

 

いずみちゃんならきっと大丈夫……!私も、瑞希ちゃんも、はづきちゃんも、いずみちゃんを信じてるよ!

 

 

バシッ!

 

 

『アウト!』

 

「ふー、なんとか間に合った……」

 

いずみちゃんのファインプレーに朱里ちゃんは飛び出してて帰塁し切れず……。

 

『アウト!』

 

三塁もアウトになった。なんとか向こうの流れを止められたね。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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