最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 清本和奈の洛山生活79

ワンアウトランナーなし。打席には朱里ちゃんが立っている……。

 

(朱里ちゃんは打撃方面でもいずみちゃんや亮子ちゃんに並ぶ天才打者……。大豪月さんが投げる速球にも対応してくるよね?)

 

1球目。大豪月さんは体を捻らせて、豪速球を投げる。

 

 

ガッ……!

 

 

『ファール!』

 

い、いきなり当ててきた!?

 

おっも……!しかも腕が痺れてきたし……。速くて重い球とか勘弁してほしいよ。こんな球を練習試合の時に雷轟はよく打ったね……)

 

(やっぱり朱里ちゃんは凄い選手だよ。投打躍動をキッチリしてくる……)

 

(ほう?これを当てるとは中々の奴だ……!)

 

大豪月さんも朱里ちゃんにギラギラとした視線を送っている。あれは雷轟さんに向けたそれとはまた別の視線だよね……?

 

2球目。朱里ちゃんが取った行動は……。

 

 

(それなら私が狙うのは……!)

 

 

コンッ!

 

 

『バント!?』

 

三塁線へのセーフティバント。意表を突かれたのか、サードの対応が少し遅れた。よって……。

 

『セーフ!』

 

(ふぅ……。間一髪だ)

 

「ナイス!朱里ちゃーん!!」

 

「確実にチャンスを作っていきたい……!」

 

判定はセーフ。ワンアウト一塁になった。

 

「だ、大豪月さん……」

 

マウンドに私を含めた内野陣が駆け寄り、大豪月さんの元に集まる。

 

「フン。これくらいは想定内だ。この程度でガタガタ抜かす程に私は脆くない!」

 

「まぁこの後の行動も大方予想が出来ますしね~」

 

この後……?

 

「そういう事だ。内野陣は全身全霊を持って守備に集中せよ!」

 

『押忍っ!!』

 

タイムが終わり、8番打者との対峙。

 

(ここは1つ動いてみますかね……!)

 

(朱里のあのサインは……)

 

「何か仕掛けるつもりらしいが、私には関係ない!」

 

小細工なしの真っ向勝負で相手を屠るのが大豪月さん。だけどそれに対して朱里ちゃんは……。

 

「朱里ちゃんが走った!」

 

盗塁!?いくらウエスト球じゃないとはいえ大豪月さんの豪速球と非道さんの肩が相手だと、三森3姉妹クラスの走力じゃないと刺されるよ!?

 

(大豪月さん相手に盗塁とは良い度胸だね~。何が狙いかは大体予想出来るけど、とりあえず刺させてもらうよ~)

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

(よいしょっ……と~)

 

非道さんの鋭い送球がセカンドへ。朱里ちゃんの足は遅くないけど、全然アウトに出来てしまう。

 

(でもそれも想定内……!)

 

非道さんの送球を見た朱里ちゃんは一塁へと戻る。完全に挟んでいる形を取ってるから、刺せる筈……!?

 

(ま、まさか朱里ちゃんの狙いは!?)

 

気付いた時には既に遅く、ファーストへ送球した樋口さんの球は私の頭上を越えた……。

 

「わっ!?」

 

ジャンプするも、送球を捕れず。溢した球を処理してる間に朱里ちゃんは二塁に到達してしまった。これが朱里ちゃんの狙いだったんだ……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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