最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 清本和奈の洛山生活92

ワンアウトは取れたものの、ランナーはそれぞれタッチアップをしていて、ワンアウト二塁・三塁とピンチに陥っている。

 

「二塁・三塁で大星ちゃんですね~」

 

「大星は打者としては特殊な部類に入る。それに加えてデータが少ない……。早川が先入観や緩急で抑えようとすると、大火傷するぞ」

 

特殊……?

 

 

カンッ!

 

 

『ファール!』

 

初球は高めのフォークを打ってくる。いきなりフォークを当ててくるって中々出来ないよ。しかも投げてるのは朱里ちゃんだし……。

 

 

カンッ!

 

 

『ファール!』

 

2球目もファール。フォーク、SFFと続けてファスト系の変化球を打ってきてるから、ストレートを待ってたりするのかな?

 

「早川ちゃんが追い込みましたね~」

 

「ここで早川が何を投げるかによって、結果が大きく変わるだろう。清本は次に早川が何を投げると思う?」

 

「えっ!?」

 

急に訊かれて考えがまとまってなかったよ!?えっと……。

 

「あ、朱里ちゃんが投げたのはフォークとSFF……。両方共速めの球で、大星さんはそれ等を積極的に打ちに行ってて、そこから大星さんの得意球がストレートかファスト系の変化球だと思うから、チェンジUPみたいな抜き球……ですか?」

 

「……成程な」

 

「どうやら早川ちゃんも同じ考えみたいだね~」

 

朱里ちゃんが投げたのはチェンジUP。私と同じ考えみたい。大星さんもタイミングを狂わせてるみたいだし、正解だよね……?

 

 

カキーン!!

 

 

「えっ……?」

 

う、打ってきた!?しかもフォームを崩しながら!?

 

「大星はああしてタイミングを狂わせたと思わせる挙動が好物みたいでな。あのように人を食ったような打ち方を身に付けた末にチェンジUPを得意としたのだ」

 

「まぁこの情報は白糸台でも多くは知りませんけどね~」

 

「な、なんでそんな情報を2人は知ってるんですか……?」

 

「神童とはそれなりの仲だ。人生相談と称して、大星の事を色々話していたぞ」

 

「私もその場にいたね~」

 

そ、それって敵に塩を送ってない……?

 

「まぁ神童もそれを話したところで、何の問題もないと踏んで話しているのだろう」

 

「そ、そうなんですね……」

 

それよりも打球は!?……ってあれ?

 

「あれ~?打球が失速していってるね~?」

 

非道さんの言うように、打球は失速気味……。これなら最終的にセンターが捕ると思う。

 

「早川朱里が投げたのはただのチェンジUPじゃないようだな」

 

「朱里ちゃんも白糸台と戦う為に色々と対策を考えていたみたいですね」

 

あんなチェンジUPは初めて見るよ……。

 

「大星ちゃんがチェンジUPが得意なのは性格とかでなんとなく察していたけど、それを利用したチェンジUPなのは面白いね~」

 

「だが白糸台はこれで1点は確実だろうな」

 

「でも流れはまだまだ新越谷ですよ!」

 

『アウト!』

 

アウトコールの瞬間、ランナー2人はそれぞれタッチアップ。白糸台が1点を返し、ツーアウト三塁になった。でも今の朱里ちゃんならこのピンチを切り抜けるのも難しくないよね?

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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