最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 清本和奈の洛山生活98

1回裏の新越谷の攻撃。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

速いストレートを丁寧に投げられてる……。捕手のリードありきだとは思うけど、決勝戦まで勝ち上がって来てるだけあって油断ならないよね。

 

「流石決勝戦と言うべきか……。かなり速いストレートだ」

 

「フン!まぁ私には遠く及ばないがな!」

 

「だ、大豪月さんよりも速い球投げる人ってそんなざらにはいないような……」

 

(でも確かにあの球速だと洛山では見慣れる範囲のものだよね。だから私的には然程速くは見えない……)

 

これも洛山に入った影響なのかな……?

 

 

カンッ!

 

 

「そして大豪月の球を見てきた新越谷の打線にとっては捉えるのも難しくない……か。半端に速いと、却ってそれが仇になりそうだな」

 

「そうですね」

 

洛山の投手陣の大半は速球派だから、大豪月さんの劣化になりがちだよね。だから唯一無二と言っても良い軟投派の黛さんがエースに抜擢された訳だけど……。

 

「清澄高校の連中は宮永以外の全員が野球をこの春から始めた人間ばかりのようだな」

 

「この春から!?あの投手もかなり速い球を投げるし、4番の子なんて和奈ちゃんみたいなスラッガーの才能があるよ!」

 

神童さんの説明にはづきちゃんが驚愕していた。私も同じ気持ちなんだけど……。

 

「……それを可能になるよう育成するのが天王寺さんの腕前です」

 

瑞希ちゃん曰く、天王寺さんはそれぞれの適性を見抜くのが得意なんだって。これ程コーチに向いてる人もそういないよね。最早コーチの粋を越えてるかもだけど……。

 

 

「アタシも天王寺さんにお世話になったからわかるんだけど、あの人の教え方はヤバいよ」

 

「そういえばいずみちゃんは天王寺さんに指導してもらったんだったね」

 

「それだけじゃなく、いずみ以外の選手の中でも当時の川越シニアで9割以上は天王寺さんに指導してもらっていた……」

 

「私達の1つ下の世代までの川越シニアは天王寺世代と呼ばれていましたね」

 

主にいずみちゃんは天王寺さんの指導で更に1番としての適性が高くなったんだよね。他にも天王寺さんがいた世代の川越シニアは守備方面を中心に伸びてた気がする……。

 

「……改めて川越シニアの連中が化物揃いだとわかったが、二宮達はそんな天王寺からは指導してもらってないのか?」

 

「そうですね。私と朱里さん、和奈さん、亮子さん、はづきさんは天王寺さんの指導を受けていません」

 

瑞希ちゃんの場合は自分で道を切り開く方が合ってそうだもんね。年上年下合わせても、天王寺さんに取り込まれてない一晩中全部で9人しかいないんだよね……。

 

「へー、はづきも天王寺さんと関わっていなかったんだ?」

 

「あの人は苦手なんだよね……。だから極力関わらなかったの」

 

「はづきさんのそれは正しい判断ですね。天王寺さんの指導は麻薬のような中毒性がありますから」

 

「ち、中毒!?」

 

田辺さんが中毒性という発言に驚愕。大袈裟な物言いだなぁ……。 

 

「ま、まぁ瑞希ちゃんの言う中毒って言うのは大袈裟なんですけど、実際に他の人の指導だと物足りなくなるってシニアの人達は言ってました……」

 

「そうなんだ?でもアタシは何ともないよ?」

 

(それはいずみちゃんの切り替えの早さで助かったんじゃないかなぁ……)

 

いずみちゃんは他の選手みたいな状態になってなかったし、ある意味で1番天王寺さんの指導に適していたのかも知れないね。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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