3回裏。新越谷の攻撃は7番から始まるよ。
ズバンッ!
『ボール!フォアボール!!』
清澄の片岡さんは7、8番と連続で四球。同点のチャンスに漕ぎ着けたんだけど……。
「同点のチャンスだね!」
「可能なら逆転まで漕ぎ着けたいところだけど、清澄の守備連携はかなりしっかりしてるからねぇ……」
「特にサードとセンターには要注意だな。現状は一塁が埋まっているから、併殺も取りやすくなっている」
守備連携がしっかりしてるから、併殺が1番怖いよね。
コンッ。
新越谷も同じ考えなのか、送りバント。
『アウト!』
これでワンアウト二塁・三塁だね。
「これならヒット1本で2点取れそうだね!」
「ただ清澄の守備の前にエンドランを仕掛けるのはリスクが高い気がしますが……」
確実に同点に追い付く為にはスクイズが無難だよね?でも……。
「宮永さんが立ち上がっちゃった……」
「敬遠か……。一塁を埋める作戦のようだな」
「これで満塁になりますし、フォースアウトが取りやすくなる分清澄側としても妥当な判断になりますか」
まだ序盤なのに満塁策を取るって、よっぽど守備に自信があるって事だよね。その裏付けが1回のトリプルプレーでよくわからされた気がするよ……。
『ボール!フォアボール!!』
ワンアウト満塁。上位打線だし新越谷なら畳み掛ける事も出来そうだけど、清澄の守備がそれを阻止するんだよね……。
カンッ!
2番の山崎さんはレフト線にライナー性の当たりを打った。普通ならレフト前に落ちて、2点取れそうな当たり。
バシッ!
『アウト!』
しかしサードの鏑木さんがジャンプして打球を捕った。
「えっ!?あのライナーが捕られるの!?」
「あの跳躍力は並大抵のものではないな……」
そしてそのまま三塁ベースを踏んで、ダブルプレー。折角のチャンスだったのに……。
「惜っしい~!同点に出来ると思っていたのになぁ」
「あの跳躍力は凄いですね。確か鏑木さんは空手部出身の筈なのに、どうしてあそこまで飛べるのか……」
「空手にジャンプっているのか……?」
私の知ってる空手はジャンプとかしないと思う……。天王寺さんの仕込みなのかな?
「いや、それよりも二宮さんがどうして鏑木さんが空手部出身なのを知っているところから突っ込むべきじゃないの?」
咲桜の田辺さんがそれよりもと言いたげだったけど、すっかり慣れちゃったから……。
「私達白糸台はもう慣れたぞ?」
瑞希ちゃんの通ってる白糸台も既に慣れてるらしく……。
「ウム、私と非道も慣れたぞ!」
「元よりただ者じゃないのはわかってましたし、二宮ちゃんの情報網が凄いって春に白糸台と練習試合をした時にわかりましたしね~」
大豪月さんと非道さんも白糸台繋がりですっかり慣れちゃったみたい。
「アタシ達は瑞希とチームメイトだったから……」
「慣れてしまいましたね」
「同じく……」
「私と朱里ちゃんに至ってはリトルからの付き合いですし……」
元チームメイトの私達は言わずもがな……。
「あれ?私が可笑しいのかな?」
「心配するな田辺。私も君と同意見だ」
田辺さんに同意したのは、前のイニング辺りからはづきちゃんと合流した梁幽館の中田さん。陽さんも一緒に来てるみたいだね。
「私の事は良いのです。それよりも……」
「…………?」
「しれっと私達に混じってお菓子を食べている宮永プロに触れるべきではないのですか?」
こっちにはいつの間にか宮永選手来ていた。妹さんのいる試合を観に来たのかな?
「……去年まで宮永先輩と一緒だった私からしてもこの光景は日常だったからな」
「美味しい」
他校の有名人がこの場に集結している。この状況はまさしく……。
「か、カオスだ……」
その一言に尽きるよ。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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