二宮瑞希です。今日は私達白糸台高校野球の都大会……準決勝が行われます。
「今日は準決勝な訳だが……。ウチは秋に向けた準備も行うと監督が言っていた。だから今日のオーダーに3年生は出さない」
神童さんの発言に周りが騒然とし始めました。確かに3年生が出ないとなると、戦力的に大幅なダウンは避けられませんが……。
(2年生で主力になるのは大星さん、九十九さん、新井さん、半田さん……。この4人が中心にオーダーが組まれるでしょう)
私の予想は当たり九十九さんが1番、新井さんが先発投手で3番、大星さんが4番、半田さんが5番となっています。私も9番で入っていますね。
「これが今日監督が決めたオーダーだ。準決勝の相手はシード常連の松庵学院。3年生不在のオーダーだろうが関係ない……。いつも通り全力で勝ちに行け!!」
『はいっ!!』
オーダーで呼ばれた2年生方は威勢良く返事をします。やる気があるのは良い事ですね。
「ミズキも頑張ろうね~!」
「私はいつも通りにプレーするだけです」
「えー?つまんないのー!」
大星さんが何やら文句を言っていますが、私のスタンスが変わる事はありません。
『プレイボール!!』
何はともあれいつも通りにやっていきましょう。
ズバンッ!
『ストライク!バッターアウト!!ゲームセット!!』
試合は0対6で私達の勝利。特に危なげのない試合でしたが……。
(5、6、7回にそれぞれ1回ずつ四球を出したのは良くないですね。付け入る隙が出来てしまいます)
しかしそれ以外は特に問題はないでしょう。私自身も2安打3打点と中々の好成績で終われました。
「この勢いで全国まで駆け上がるぞ!」
『おおっ!!』
試合に出ていない人達も含め、より一層気合いが入りましたね。スポ根精神は暑苦しいですが、嫌いではありません。
そして球場を出ると、見覚えのある2人が……。
「朱里さん?それに山崎さんも……。観に来てくれたんですね」
「どうも」
「こ、こんにちは……」
埼玉から態々来てくださるとは……。いつも私達が新越谷の試合を観に来ているので、その意趣返しでしょうか?
「まぁ私達の試合を毎回観てくれてたみたいだしね」
予想通りの返しですね。朱里さんは中々に律儀な方です。
「勿論決勝戦も応援に行きますよ。その日は練習も休みですので」
「その日はうちの決勝戦前日なんだがな……」
部の方針曰く、試合前日は1軍の練習を休みにしてそれぞれのリフレッシュを謀っているらしいです。私はその1日を情報収集に費やしたり、2軍にいる鋼さん達のお守りをしたりしています。神童さんが呆れている気がしますが、気にしないでおきましょう。
「しかし早川と山崎が観に来てたのか……。私のピッチングも見せた方が良かったか?」
「いえ、新井さんのピッチングを丁度生で見たいと思っていたので、今日は来て良かったです」
どうやら朱里さんは新井さんを見たかったみたいですね。そうなると神童さんが投げようが、新井さんが投げようが、余り関係のなかった話でした。
「ほほう?私のピッチングを見たかったとはお目が高い」
「新井さんは試合終盤になると球が荒れ始めるのが今後の課題ですね。3年生が引退したら新井さんがエースになるのですから、それまでに荒れ球をなくしましょう」
制球力はあるのに、終盤になると球が荒れてくる傾向が新井さんにはあります。疲れは特になさそうですし、単に力み過ぎなだけだとは思いますが、早めに手を打っておいた方が良さそうですね。
「うっ……!良いじゃん!今日はノーノー決めたんだからさ」
「駄目です。全国の強豪はその隙を突いて崩しに行くのですから、早めに対処するに越した事はありません。朱里さんなら既に幾つか対策が浮かんでいても可笑しくないですから」
「そ、それは過大評価が過ぎんじゃ……」
ほんの少しの隙も見逃してはくれないでしょう。いっそ新越谷と試合する時は新井さんを先発にしてみましょうか?荒療治も必要です。
「……私達はそろそろ帰るね?」
「わかりました。決勝戦、頑張ってください」
「うん……」
私達の今後の為に新越谷と試合をしておきたいところですね。その為にも新越谷には頑張ってほしいところです。
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