最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 清本和奈の洛山生活155

イニングは4回裏。表の回で陽さんにホームランを打たれちゃったし、最低でも同点に追い付きたいよ……!

 

(この回は2番からだから、私に回ってくる……!)

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!バッターアウト!!』

 

も、もう先頭が抑えられた!?

 

「和奈さん。ネクストですよ」

 

「う、うん!」

 

と、とりあえずネクストサークルで待ってよっと……。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!バッターアウト!!』

 

あ、あっという間にツーアウトになっちゃった……。

 

「このイニングも二者三振……」

 

「何球かはボール球もありますが、何れもコースがギリギリですので、思わず手が出てしまっていますね。ストレートに強い筈の高橋さんが振り遅れています」

 

「で、でも次は4番の清本さんですよ!」

 

「そうだね。清本さんならあのストレートに対応出来るかも……」

 

朝日さんと渡辺さんの期待に応えなきゃ……!

 

(えっ……?)

 

私が打席に立った瞬間、相手捕手が立ち上がった。こ、これって……。

 

「け、敬遠!?」

 

「1点差で、一塁が空いていて、尚且つ前打席の清本のホームランを見れば歩かせても不思議じゃないよ。私が向こうの立場でも恐らくそうするだろうしね」

 

朱里ちゃんなら確かにこの局面だと歩かせると思う。

 

(でも……だからって、ここで諦めて良い理由にはならないよ!)

 

『ボール!』

 

まずは敬遠球の軌道をじっくりと見ないと……!

 

「…………」

 

『ボール!』

 

これで2球。次の1球で軌道を読み切るよ!

 

「二宮、どうやら清本は敬遠球を打つつもりみたいだよ」

 

「……どうやらそうみたいですね。和奈さんが歩かされたら代走を出すつもりでしたが、そうなってくると話は別です」

 

朱里ちゃんと瑞希ちゃんは私が敬遠球を打とうと試みている事が伝わったみたい。それならあとは打つ……!それだけだよ!

 

「えっ?えっ?ど、どういう事……?」

 

「……清本和奈は状況に応じて敬遠球やウエスト球を強引に打ちに行く傾向がある。それがどんな時か……っていう具体的なところまではわからないけど、多分この打席がそうなんじゃないかと思う」

 

困惑している高橋さんの声、私のやろうとしている事を説明している夜子ちゃんの声、そしてチーム全体の信頼を寄せているこの一時を無駄にしたくはない……!

 

『ボール!』

 

(今の3球で、郭上鈴さんの敬遠球の軌道はわかった。あとは集中して、手首に力を込めて……!)

 

日本代表の想いを1つに……!

 

(……どんなに強引でも、どんなに不恰好でも、私はそれを打つだけ!)

 

 

カキーン!!

 

 

「嘘……」

 

「ほ、本当に敬遠球を打っちゃった……」

 

その打球はギリギリだけど、スタンドへ。なんとか同点に出来て良かったよ……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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