「……ロジャーさんは相変わらずでしたね」
瑞希ちゃんがそう呟いた。なんだか怪しい関係な気がするけど、私が触れて良い……訳じゃないよね?
「瑞希はいつもロジャーさんとこんな会話してるの?」
「ある場所で出逢ってからは、何故か向こうから絡んでくるだけです」
きっとロジャーさんは瑞希ちゃんに好意的な印象があるんだろうなぁ。羨ましいかも……。
「それよりも次のオーストラリア代表との試合に備えてこのままミーティングといきましょうか」
「そうだね。清本と金原もそれで良いかな?」
「アタシはOKだよ☆」
「う、うん。瑞希ちゃんとロジャーさんの事は色々と気になる事があるけど、大事なのは目前の試合だもんね……」
私がそこを気にしない方が……良いよね?切り替えなきゃ!
「では対オーストラリア戦に向けて軽く話し合いましょうか」
「えっと……。瑞希ちゃんが言うにはオーストラリアに留学している中国人……だったっけ?」
いつ訊いても情報量が多いなぁ……。今は日本にいるんだっけ?どこの高校なんだろう?
「1番打者を勤めている王美雨さんですね。分かりやすく言えば陽奈さんと同タイプの選手です」
「ええ……」
「おや?どうかしましたかいずみさん」
「えっ?あっ、いや、な、なんでもないよ?」
いずみちゃんの様子が可笑しい。もしかして王さんが通っている学校って……?
(そっか……。次は美雨がいたシニアの代表が相手なんだ)
(……そういえば王さんはいずみさんがいる藤和の選手でしたか。今年の秋大会から頭角を現してしましたが、去年の世界大会ではオーストラリア代表にいませんでしたね)
「王さんは足の速さと出塁重視のバッティングスタイルで先制点を取りやすい状況を作る事を得意としています」
「選球眼が良くて、よく彼女に四球を出す……って事なのかな?」
日本だとよくいる1、2番打者タイプだよね。
「その認識で合っていますよ。幸い長打力は余りない筈ですので、四球に注意して、甘い球を投げなければそうそう打たれる事はないと思います。速い球を打ち辛そうにしているのを過去の映像で確認出来ていますので、次の先発はストレートを得意としている投手に任せたいですね」
「……となると先発は投手陣の中で1番ストレートが速い曜で決まりかな?」
「そうですね。渡辺さん、一色さん、朱里さんの3人で投げるのが良いでしょう」
日本代表投手陣のローテーションが決まった。ストレートが主軸の投手を中心に組み立てるみたい。
「次はオーストラリア代表の3番だね」
「スミス・アンナさんですね。彼女も生まれはアメリカという話ですし、純粋なオーストラリア人とは言えそうにありません」
またオーストラリア人じゃない……?外部から来た選手が活躍したって事なのかな?
「オーストラリア代表の野球は守備型……特に守備範囲の広さには定評があります」
「守備範囲の広さ……。つまり静華ちゃんや三森3姉妹と野球をやっている事を想定したら良いのかな?」
「それって実際に勝つにはホームランを打つしかないって事?」
「事はそう簡単にはいきません。台湾代表との試合で和奈さんはかなり警戒されていますから、歩かされる可能性はかなり高いでしょう」
やっぱりそうなるよね……。それも打ち辛いコースを突いた上で歩かされる……。どうしようかな?
「じゃあパワーに自信のある選手を和奈の後ろに添えた方が良いね」
「打順的には5番と6番にパワーヒッターを配置するオーダーでいけると思います。あとはこちらも守備範囲で勝負したいところですが……」
「何か問題でもあるの?」
「こちらの守備範囲の広い選手……三森3姉妹と静華さんの守備での動きはアメリカと当たる決勝戦までは隠しておきたいですね。もしもの事態に対処しやすいように……」
アメリカ代表との戦いに向けての戦いが始まろうとしてる……。私も頑張らなきゃ!
「その4人の事で割れてるのは朝海の走力くらいかな?台湾戦で見せたあのセーフティバント」
「ですね。朝海さんは一発のある打者でもありますが、今回は朝海さんよりもパワーのある夕香さんか、意外性のある夜子さんを下位に置くのも1つの手です」
特に日本代表の守備の動きは極力温存した方が良いよね……。色々と制約がある野球になりそうだよ。
金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?
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