最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 二宮瑞希の白糸台生活 夏大会編 1年目 34

試合は進んで4回裏。打者は三森夕香さんですね。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

「2球見逃したね」

 

「待球戦法は三女の夜子が使ってるイメージが大きかったけど、夕香もそれに肖ってるのがな?」

 

何がなんでも武田さんの投げる球を見極めようとしていますね。朱里さんが投げるストレートに見せた変化球も投げる可能性まで考慮すると……。

 

 

ガキッ……!

 

 

「打ち取った……けど、あの当たりは良くないね」

 

「あれじゃ3姉妹の走力の餌食だもんねー」

 

打球はキャッチャー前に力なく転がっています。あれではいち早く捕球したとしても……。

 

『セーフ!』

 

内野安打になりますね。

 

「キャッチャー前の打球は問答無用でヒット扱いか……。あの走力はかなり厄介だぞ」

 

三森3姉妹の走力を完全に封殺するのは神童さんでさえ難しいでしょう。まぁ神童さんならそもそも当てさせもしないとは思いますが、警戒させていても損はないでしょう。課題としては高めに集中させて打ち上げさせる事でしょうか?

 

「3姉妹の得点パターンに入っちゃったね……」

 

「川越シニアにいた時は朱里のお陰で塁に出さずに済んだけど、ここから二盗三盗は当たり前で、そこから確実に1点を取りに行く流れになってるんだよね。本当に厄介だよ……」

 

和奈さんといずみさんの会話の間にランナーは三塁へと進んでいます。やはりあの走力は脅威的ですね。

 

「足速いな……。あの3姉妹は全員あれくらい速いのか?」

 

「そうですね。細かい差違はありますが、3人共あのように二盗三盗は容易く出来るでしょう」

 

その差違すらも端から見れば気にならない程度ですね。一応それぞれ走り出しのタイミングとか、足の動かし方とか、私でもわかる部分はあるのですが、その辺りは彼女達と当たる時に伝えても遅くはないでしょう。

 

「アタシもあれくらい速くなれたら良いんだけどねぇ……」

 

「あれよりも速い……ってなるとあの子だけかも知れないね」

 

「あの子……?あれよりも上がいるのか?」

 

和奈さんの発言に神童さんは呆れ交じりで呟きました。和奈さんの言うあの子……というのは村雨静華さんの事でしょう。

 

「私達と同じシニア出身で主に代走や守備で途中出場する事が多かった人です。和奈さんが言うように彼女ならあれよりも素早く盗塁を成功させるでしょう」

 

静華さんが同じチームにいたのは僅か4ヶ月程でしたが、彼女の走塁と守備には大いに助けられましたね。

 

「盗塁とかチマチマするのは好かんな。野球の基本はホームランと三振だ!」

 

「それを基本にしてるのはうちだけでしょうね~」

 

洛山高校はこのような野球スタイルだからこそ、本塁打数と打点が全国トップな訳ですね。その代わり守備を削ぎ落としているのか、エラー数も全国トップですが……。

 

3番の三森夜子さん。武田さんのストレートを打ち上げて、ショートフライ。少し深いですね。これはもしかしたら……。

 

『アウト!』

 

アウトカウントと同時に、三塁ランナーがスタートを切りました。

 

「おいおい。内野フライでタッチアップを成立させるつもりなのか?」

 

「それを可能とさせるのがあの3姉妹でしょうね。シニア時代もあれくらいのフライなら、普通の選手で言うところの外野フライと大差ないでしょう」

 

しかしこの後に新越谷側は思わぬ方法で逆転する事になるのですが、私達はまだそれを知る事はありません……。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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