『ゲームセット!!』
試合終了……。4対2で私達日本代表が勝ったんだ……!
「…………」
朱里ちゃんはマウンドで脱力感に苛まれている。普段の朱里ちゃんはあそこまで全力で投げ続ける事もなかったからね……。
「終わった……」
「お疲れ様です」
瑞希ちゃんが朱里ちゃんに肩を貸して、朱里ちゃんが瑞希ちゃんに掴まる。相当しんどそうだね……。
「ほ、本当にアタシ達勝ったんだよね?夢じゃないんだよね!?」
いずみちゃんがこの光景を夢に思ってるみたいだけど、その気持ちがよくわかるよ。私達が世界一だなんて夢みたいだもん……。
「う、うん。私達は勝ったんだよ……!」
「勝てて良かった……という気持ちと、朱里に頼りっぱなしな側面を複雑に思う気持ちが入り交じっているが、とりあえずは終わったんだ……」
確かに亮子ちゃんの言うように、この試合は朱里ちゃんに頼りっぱなしだった。あとは攻守で活躍したいずみちゃんも凄かったなぁ……。
「まだ整列が残っていますよ。行きましょう」
「そう……だね」
様々な余韻が残りつつ、アメリカ代表の選手達と整列と挨拶を済ませる。
「早川さん」
その後に上杉さんとウィラードさんが朱里ちゃんを呼び止める。アメリカ代表の二大選手と対等に渡り合った朱里ちゃんだから、意識しちゃうよね。リトルシニア時代でも似たような事があったなぁ……。
「良い……試合だったわ。ナイスピッチング」
「……こちらこそ、最高の試合が出来たよ。ウィラードさんもナイスピッチング」
「お疲れ様。早川さんが最後に私に投げたストレート……。あれが日本代表の勢いを付けたのね」
「そんな事はないよ。上杉さんには結局打たれちゃったしね……」
朱里ちゃんは謙遜してるけど、上杉さん以外を相手には完璧に抑えてたし、奪三振数もきっと凄いよ!
「けれど後続の打者はしっかりと抑えてみせた……」
「それに真深とアリア以外は私も含めて全員三振だったのよ?同じ投手としても見習いたいくらいのピッチングだったわ。それに私だって最後に早川さんにはホームランを打たれたし……」
そう考えると、今日の朱里ちゃんの活躍エグくない?打って投げて大活躍だよ!
「良かったら教えてくれる?何故私のストレートをあそこまで完璧に打つ事が出来たの?余りにもタイミングが完璧過ぎて、打たれた悔しさよりもそこの疑問の方が大きいわ」
確かに……。あの時の朱里ちゃんはウィラードさんの球を完璧に捉えていた。あれは1、2打席で打てる代物じゃないと思うけど、どうして朱里ちゃんはあんなに完璧に打てたのかなぁ……?
「何故って言われてもね……。まぁ理由を私なりに考えるともしかして……」
「もしかして?」
「……いや、なんでもないよ」
ええ……?途中で打ち切られると、気になっちゃうよ!
「ええっ?」
「その理由はまた……次の機会になるかな」
私は今すぐにでも知りたいよ?
「……そう。ならその時を楽しみにしてるわね」
あっ。ウィラードさん行っちゃった……。
「……私もユイを追い掛けるわ。また、会いましょう?」
「そうだね。次があれば、今度こそ抑え切ってみせるよ」
「私の方こそ、今度は早川さんを打ち砕いてみせるわ」
朱里ちゃんと上杉さんは今ここにライバル宣言。良いなぁ。私も参加したいよ……。
(その為には、もっともっと練習しないとね……!)
世界大会ではあんまり活躍出来なかったけど、この悔しさをバネにして夏大会は頑張るよ……!
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