二宮瑞希です。試合前に簡単に自己紹介を……と言いたいところですが、新越谷の方達が面識がないのは洛山の大豪月さんと非道さんだけですので……。
「私の事は大豪月さんと呼びなさい!」
「非道で~す。よろしく~」
2人には簡潔に自己紹介を済ませてもらいました。この後に川口吉乃さんが私、神童さん、中田さん、友理さん以外の人達にサインを求めていた(私と神童さんは以前挨拶した時に、中田さんと友理さんは新越谷の方達に激励を送りに行った時にもらったらしい)ので、その時間を取って試合の準備を行います。
「さて……。とりあえず誰がこのチームをまとめ買いんだ?」
中田さんがそのような質問をしますが、実績を考えるとここは神童さんが適任でしょう。そう思っていたのですが……。
「経由して来た面子も多少はいるが、この合同試合の切欠を作ったのは二宮だ。それならその立役者にこのチームをまとめてもらいたい」
はい?何故私が……?
「……と私は思っているが、皆はどうだ?」
「神童がそれで良いのなら、私は異論なしだな!」
「まぁ反対理由はないですね~」
大豪月さんと非道さんは賛成……。
「それが最善なら反対の理由はない」
「そうだな。神童は二宮をかなり信頼しているようにも見えるし、私達も信じるべきだろう」
「それに瑞希さんの指揮力は私も存じていますし、この面子もまとめられると思います」
陽さん、中田さん、友理さんも賛成……。
「皆からの信頼も厚そうだし、反対の理由はないかな」
田辺さんも賛成……。
「まぁアタシ達は今更言う事はないよね?」
「そうだな」
「瑞希ちゃんが適任だね!」
「が、頑張って瑞希ちゃん!」
そしていずみさん、亮子さん、はづきさん、和奈さんも賛成……。これが四面楚歌ならぬ十一面楚歌という訳ですね……。
「……わかりました。僭越ながらこの場は私が指揮を取ります。とりあえずオーダーを決めましょう」
後で六道さんが来てくれるみたいですし、それまでは私がまとめ役に徹しましょう。
「そうだな。とりあえず……私と大豪月は先程も言った通りベンチスタートを希望する」
「くそっ!私には見る事しか出来んのか……!」
「まぁまぁ大豪月さん、その内出番がありますって~」
この場にいるのは12人。神童さんと大豪月さんがベンチスタート希望で……。
「あ、あの……。私はマネージャーを希望したいのですが……」
「……まぁマネージャーはいた方が良いな」
……という友理さんの希望を汲んで、必然的にスターティングメンバーが決まります。
和奈さん、いずみさん、亮子さん、はづきさん、中田さん、陽さん、田辺さん、非道さん、そして私の9人になりますが、所々ポジションが被っていますね……。
「私と亮子ちゃんは大会でも二遊間で出てたし、それで良いんじゃないかな?」
「データを見ると亮子さんがショート、田辺さんがセカンドで出場している試合が多いですね。わかりました」
まずは二遊間ですね。次は……。
「アタシと陽さんは外野で確定で良いんだよね?」
「そうですね。いずみさんがレフト、陽さんがセンターで行きますが、それで良いですか?」
「それで問題ない」
レフトとセンターが決まりました。ここはライトも決めておきましょうか。それとついでに……。
「はづきさんが実は二刀流を目指しているという話を入手したのですが……」
「ちょちょちょ!?それまだ梁幽館の人達にしか言ってないトップシークレットなんだけど!?瑞希ちゃんはどうやってそれを知ったの!?」
「知りたいですか?」
「……やっぱ良いや。それで?私がライトに入れば良いの?」
「待ってくれ。ライトには私が入ろう」
「えっ?奈緒先輩!?」
はづきさんを外野に突っ込もうとしたら、中田さんがライトに入る事になりました。
「はづきはまだまだ発展途上。奈緒の方が外野の完成度が高いし、試合に勝つには奈緒を外野に入れた方が良い」
「秋先輩……」
「卒業までの間、可能な限り色々と教える」
「お、お手柔らかにしてくれると助かります……」
どうやらはづきさんは本格的に二刀流を目指すようです。センスはかなりのものなので、強力奈緒のライバルになるのは間違いないでしょう。
二遊間に続いて外野、そして必然的に先発投手も決まりましたね。
「私はファーストに入るから、清本ちゃんはサードをよろしく~」
「えっ?は、はい!」
そしてトントン拍子でファーストとサードも決まり、私は必然的に捕手になりました。私が仕切るようになったとは言え、メンバー事情であっさりと決まりましたね。
あとは打順ですが、それぞれの成績を鑑みると……。
1番 レフト いずみさん
2番 センター 陽さん
3番 ショート 亮子さん
4番 サード 和奈さん
5番 ライト 中田さん
6番 ファースト 非道さん
7番 セカンド 田辺さん
8番 キャッチャー 私
9番 ピッチャー はづきさん
「オーダーはこれで行きたいと思いますが、良いでしょうか?」
1番と2番、6~9番は一考の余地がありますが、これが恐らく最善手でしょう。
『異議なし!』
……どうやらこれで決まりのようですね。
「お待たせしました」
新越谷の方達にこちらのオーダーを渡します。
「む、向こうは凄いオーダーだな……」
「梁幽館の陽さんと中田さんに咲桜の田辺さんと友沢さんが大会の時の打順じゃないものね」
新越谷の方達は驚愕の声をあげていますが、異論がなかったのでこうなりました。
「そっちには監督はいないの?」
「もう少しすれば来ると思います。遅れるみたいですので、先に始めておけと言っていました」
序盤は本当に私が監督代理をする事になります。神童さんや友理さんにヘルプを頼んだ方が良いでしょうか……?
「……まぁそういう事なら先に始めようか」
私達は整列して、互いに挨拶をします。
『よろしくお願いします!!』
いよいよ試合開始ですね。
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