最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

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番外編 清本和奈の洛山生活264

1回裏。朱里ちゃんがマウンドに立ち、初球を投げた。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

今の……朱里ちゃんが投げたんだよね?前に見た時よりも球が鋭くなってない?

 

「うーわ……。朱里ってば前に見た時よりも球のキレが増してない?」

 

「確かに……。最後に見たのは3回戦……梁幽館との試合の日だったよね?」

 

あれからまだ数日しか経ってないのに、あんなに球がキレるようになるものなの……?

 

「というかあの時とは別人でしょあれは……。朱里に何があったのさ?」

 

朱里ちゃんからは怒ってるような……そんな感じがする。でもそれを良い方でピッチングに現れてるから、そんなに心配ないのかな。

 

「…………」

 

(朱里さんの性格から考えられるのは怒り、憤りの感情から生み出されるピッチング……。リトル時代にも1度だけありましたね。ですがそれとも少し違う……となるとより強固な、打者を捩じ伏せる事に感情を持っていかれている?ですがマウンドに見える朱里さん自身は冷静……。どうやら決して感情だけで野球をしている訳でもなさそうですね)

 

「ね、瑞希は今日の朱里についてどう思う?」

 

「そうですね……。咲桜の先頭打者……松井さんですが、小技もこなせて、一発も狙えるスイッチヒッターとしてかなり警戒視されている選手です。その松井さんが打ちあぐねている……。朱里さんも朱里さんで負けられない戦いをしていますね」

 

「負けられない戦い?それって去年の……?」

 

去年は朱里ちゃんにとって大きなピンチに陥ってたらしいけど、今年はそういうのもなさそうだし……。

 

「あの時の朱里さんはただ必死なだけでしたが、今は違うでしょう。誰かの為に投げている……そんな感情が見受けられます」

 

「朱里ちゃんって仲間想いな部分もあるし、仲間を貶された……みたいな感じなのかな?」

 

「真相はわかりませんが、恐らくはそれで正解でしょう」

 

「読み解くねぇ……。感情を」

 

「6年組んできた投手ですからね。的中とまではいかなくても、6割くらいなら感情を読み解く事も難しくはありません。コールドリーディングの要領です」

 

「いやいや……。コールドリーディングが出来るのって最早占い師の域だから……」

 

「そうですか?コツさえ掴めば、占い師でなくとも出来るとは思いますが……」

 

「ふ、普通はコツを掴む事すら難しいと思うな……」

 

コールドリーディングは出来ないけど、朱里ちゃんの感情はなんとなくわかるかも。やっぱりそれなりに付き合いが長いからなのかもね。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

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