最強のスラッガーを目指して!【本編完結】   作:銅英雄

799 / 1797
番外編 清本和奈の洛山生活278

5回表。一ノ瀬さんの変化球が更にキレを増した印象のこの頃……。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

「流れは完全に親切高校に行っちゃったかな~?」

 

「そうでもないでしょう。確かに向こうの4番打者に打たれはしましたが、その後の武田さんのピッチングは今日1番に冴え渡っています」

 

ギリギリのところでまだ新越谷のチャンスが残ってるって感じだよね。

 

「た、確かに……。今の武田さんの球を打つのは難しそうかも……」

 

(決して不可能と言わないのか和奈さんですね)

 

攻略に1、2打席掛かるのは間違いなさそう……。朱里ちゃんとは別の意味で苦戦しそうだよ。

 

「でも羽矢さんも負けてないよね。コースギリギリに変化球をバンバン投げてくるし……」

 

「ストライクゾーンギリギリに曲がってくるカーブと、ボールゾーンへと逃げるシンカーとシュート……。今の一ノ瀬さんはこの3種類を散らしていますが、中盤戦の今ではそろそろその逆を突いてくる、或いはその心理を逆手に取ってくるケースが出てきますね」

 

「そうなの?」

 

「現に新越谷側が円陣を組んでいます。恐らくここからは読み合いが発生してくるでしょうね」

 

読み合いかぁ。瑞希ちゃんや朱里ちゃんみたいな人がいて、初めてそういったやりとりが役に立つのかも知れないね。私じゃそこまで考えられないけど……。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ストライク!』

 

「これでツーナッシング……!」

 

追い込んだ。けど本命は次の次って予感がするよ。

 

 

ズバンッ!

 

 

『ボール!』

 

「カーブで大きく外した!」

 

「恐らく次の1球で決めに行くでしょう」

 

瑞希ちゃんも同じ事を思ってたみたいで、それなら本当に次の1球が本命なんだろうね。

 

 

カンッ!

 

 

4球目に投げられたシュートを捉え、ヒットとなった。これが読み合いに勝った結果なのかな……?

 

「今の一打は上手かったね~。まさか裏を欠いた球にドンピシャのタイミングで打ってくるなんて☆」

 

「読み合いに勝ったのかな……?」

 

「一ノ瀬さん達バッテリーの采配は中々に私好みの配球でした。となると……朱里さんがそれを読んで、武田さんに伝えた可能性が高そうですね」

 

確かに瑞希ちゃんならしそうな配球かも。

 

「あー……。確かに瑞希ならやってきそうな配球だよねぇ」

 

「瑞希ちゃんと組んできた期間が長かったから、朱里ちゃんは読む事が出来たのかな?」

 

「そうでもありません。最後に投げられたシュートは恐らく朱里さんにとっても想定外の1球だったと思います」

 

「えっ……?でもヨミは打ったよ?」

 

確かに……。どういう事なんだろう?

 

「朱里さんにとっての想定外を、打った武田さんにとっては想定内に収める……。これも予め朱里さんが伝えた作戦でしょう」

 

「うっ……!なんか朱里も瑞希みたいな事を考え始めてきたな~」

 

「そ、そうだね……」

 

2人の思考で1人分の思考を補う……みたいなやり方は確かにチームワークって感じがするよね。

金原いずみの藤和生活……(藤和高校野球部の登場人物は全てオリキャラ及び他作品キャラになります)見たい?

  • 見たい
  • 見たくない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。